「仕事も子供もほしい」当たり前の希望すら贅沢な社会ってちょっと変/あたそ

働きやすい会社、わたし以外の人は?

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11月で今の会社で働きはじめてから満3年を迎えた。

いやーびっくりですよ。3年と言えば中学や高校に相当し、その年月の間、同じ会社で勤めていたわけですからね。今までの会社があまり長続きしなかったこともあり、自分的には結構驚いている。さらに言えば、まだ辞める気はない。

もちろん、ずっとこの会社にい続ける気はない。次にやりたいこともなんとなく見えてきている。給料が安いとか最近残業が増えてきてしんどいとか、人間関係のいざこざが面倒臭いとか、色々嫌な面もあるけれど、もうしばらくは今の会社で働き続けるつもりだ。

こんな感じで上司とは「まあ、来年この会社にいる自信はないんすけどね……」とか話しつつ、文句をぶつけつつ、うだうだあと2年くらいは居座りそうな気はしている。たぶん、私にとってはいい会社なんだと思う。

では、他の人にとってどうなんだろう? と、たまに考える。特に、女性にとって。年下・年上、独身・既婚、DINKS・子持ち、色々な属性の人が私の会社にはいて、その人たちと自分を見比べてみる。それから、自分の今後の人生について、考える。

たとえば、子持ちの方から「子どもが風邪を引いて、保育園に迎えにいかなければならなくなったので早退します」と言われても、誰も文句を言う人はいない。「そっかーお大事にね!」くらいの態度である。基本的に仕事の裁量が取れていればいいので、育児の面だけではなく、時間の使い方や有休の取り方について、文句を言われたことは一度たりともない。

でも、子持ちの女性は全員契約社員なのだ。女性社員に既婚者はわずかにいれど、子持ちはひとりもいないし、契約社員の95%が女性だ。ちなみに、男女比は6:4くらいで少し男性が多いくらい。

子育てと仕事の両立は難しい。時短で働いている人もいるし、出産・育児休暇を取っても復帰している人は何人もいるが、母親をやりながら仕事をこなしていくには、契約社員や派遣、業務委託、アルバイトという非正規を選んでいる。

その一方で、男性社員は子どもが生まれても働き方が変わらない。私がこの会社で働き始めてから何度も出産報告を受けたが、育児休暇を取った男性社員はひとりもいない。働き方を変えた人もいない。家庭に割く時間は少し増えたかもしれないが、それでも普通に正社員として働き、当たり前のように残業もする。目に見える変化というのは、当然かもしれないが女性よりもはるかに少ないように思う。そもそも会社が比較的働きやすく、残業もそれほど多くないからかもしれないが。

各家庭内のことであり、私にはわからないが、育児休暇をがっつり取るくらいなら、日中はきちんと働いて、そのあと配偶者に代わって家事や育児をする……という方が金銭面や精神面のバランスを考えると結果的によかったりするのだろうか? でも、配偶者にしわ寄せがいく気がするな……うーん、こればっかりは他人が口出しする問題ではないし、やっぱり私には正解がわからない。