理想は開放的だけど狭い空間!?自分のための居場所をつくる/おひとりさまの住処

『わたしの塗り絵BOOK 憧れのお部屋』で話題のイラストレーター・井田千秋さんに、おひとりさまの理想の住処を描いていただきました。
開放的なのに、巣のような狭い空間がいくつもある。好きなときに好きな場所で、ひとりでも、誰と一緒でも気ままに過ごせる…そんな大人の秘密基地のようなお部屋です。

家に一番求めるのは
「自分のための場所であること」

部屋の絵を描くと、無意識に賑やかさや華やかさと真逆の絵が出来上がる。
どちらかと言えば、ひっそり、引きこもりたくなる空間。
複数住人がいても、どこかに一人になれる空間を描く。

家に一番求めているものが「自分のための場所であること」なのだと思う。

誰に気兼ねすることもなく気ままに過ごせる場所。
好きな物に囲まれ、深呼吸のできる場所。

画像説明 ©井田千秋
画像説明 ©井田千秋

開放的な狭い空間がとても好きだ。
矛盾しているようだけど、そういう場所が心地良い。

必要な物には数歩で手が届く。
定位置は体をおさめるほどの空間。
広すぎず狭すぎず、まるで巣のようなコンパクトさでありながら、換気と採光を十分に取ることで開放的な気分に浸れそう。

「仕切りを外して広々ワンルーム」も良いけど、私は小空間をわざと作りたくなる。
今回描いた部屋のような場合、階段は壁に沿わせて広い空間を作るのだろうけど、中心に据えてしまった。

デスクの背面にも棚を置いて、さらに狭くする。
居場所がそこかしこにある家の中を、窓から入る風がスーッと通り抜ける。
帰宅したら、デスクにこもろうか、ソファに体をしずめようか、
ベッドで寝てしまおうか…窓を開け放してボーっとするのもいいな。

時には気の合う友達を招いても楽しそう。
一人に優しい家は、きっと誰に対しても優しいと思う。
ソファで団らんもよし、階段に腰掛けるもよし、ベランダで飲み始めるもよし。

住んでる私も、訪ねて来る人も、気ままが一番。

イラスト・文/井田千秋

井田 千秋(いだ ちあき)
神奈川県在住。作家・イラストレーター。
2012年頃より不定期にコミティアやグループ展に参加。2015年に初個展開催。イラストレーターとして活動開始。生活空間や雑貨を好んでモチーフにしている。
著書『わたしの塗り絵BOOK 憧れのお店屋さん』、同シリーズ『憧れのお部屋』発売中(共に日本ヴォーグ社)。

※2017年5月18日に「SOLO」で掲載しました