せん切りにして、炒める…以上!
どこの家の台所にもひとつは転がっている、じゃがいも。
実は調理法によって、ガラリと表情を変える演技派な野菜です。
ゆでれば「ホクホク」。
つぶせば「ねっとり」。
油で揚げれば「カリカリ」。
すりおろして焼けば「もっちり」。
どこでも買えるし、安いし、常温保存も効くし……好きだ! じゃがいも!!
もちろん、おつまみにもぴったりのヘビロテ食材。
私の晩酌にもよく登場しますが、
「今日は、あんまりホクホクねっちりしたくないんだよな~」というときに、よくつくるのが「シャキシャキ」炒めです。
調理法は、「せん切りにして、炒める」……以上!
中国では伝統的に食べられているシンプルな炒めものですが、超簡単なのに、シャキシャキさっぱりうまーい!
じゃがいもひとつあれば、できたも同然なのもうれしいですよね。
ただし、シャキシャキにするには守らねばならないポイントが2つ。
ひとつめは「炒める前に水にさらすこと」こと。
ふたつめは「炒め始めたら、すぐに酢を加える」こと。
(酢は加熱すると酸味が飛ぶので、さっぱりした風味だけが残ります)
どちらも、じゃがいもに含まれるでんぷん質の働きを抑えることが目的。
これをやらないと、「べたべたした謎の白い炒めもの」ができあがるのでご注意を~!
ちなみに、でんぷん質を最大限に活用する真逆のメニューは、以前ご紹介した「じゃがいものガレット」。
フランスの定番メニューですが、こちらは水にさらすのは厳禁!
でんぷんの力でいも同士をくっつけて、ホクホクカリカリに仕上げてくれますよ。
こちらも併せてお試しを!
シャキシャキじゃがいも炒め
中国の定番炒めもの。にんにくを加えたり、ごま油で炒めたりすると更に風味がアップ。ボリュームを出したいなら、豚こま切れ肉やひき肉などを一緒に炒めてもOK!
<材料(1人分)>
じゃがいも 2個
輪切り唐辛子 1本分
酢 大さじ1
塩 小さじ1/4
サラダ油 大さじ1
<つくり方>
1.じゃがいもは皮をむき、せん切りにする。ボウルに水をためてじゃがいもを入れ、5分ほどさらして水けをきる。
2.フライパンにサラダ油、唐辛子を入れて中火で熱し、じゃがいもを加える。
ざっと炒めて油が全体にまわったら、酢を加えて全体になじませる。2~3分炒めたら塩を加え、器に盛る。
Text,PHOTO/ツレヅレハナコ
この連載が本になりました!
とにかく簡単! すぐできる!
ひとり呑みの楽しみがぐっと広がる手作りつまみを紹介。
一日の最後がちょこっと楽しくなるレシピとエッセイが満載です。
『女ひとりの夜つまみ』(ツレヅレハナコ/幻冬舎)
2016年2月10日発売
<目次>
1 10分で飲みたい!
2 最近、野菜が足りてない
3 肉を食わせろ!
4 魚だって食べたい
5 果物で泡か白
6 1回作って3回飲もう
7 材料は少ないほどうれしい
8 シメタンの誘惑
9 大好きな店のアレ
10 ホムパの神様、ありがとう!
※2017年3月16日に「SOLO」で掲載しました