……最低だな！　そんなことは自分でもわかっているんだ！
しかし、人との距離の取り方がいつまで経っても理解できない私は、迫りくる好意から逃げ去る方法が、これくらいしか思いつかなかった。だって、LINEの友だち欄から私ひとりの名前が減ったところで何も変わらないじゃないですか……。私との縁が切れたのなら、他に似たような趣味嗜好をしている奴を探せばいいじゃないですか……。人類なんて75億人もいるので、私と似ている人なんてこの世に4億人くらいはいるはずで、私との関係に固執する必要なんてないでしょう……。そう思うのは自己肯定感が低いことと関係があるのかもしれない。

でもこのままでは駄目だ。人とのトラブルはなるべく避けたい。何事もなく、穏便に、かつ健やかに生活をしていきたい。人とのトラブルは労力を使う。怒りたくないし、怒られたくない。気まずい思いもしたくない。

学生時代と比較して人間関係をある程度まで選べるようになったとしても、やっぱり嫌いな人・苦手な人と出くわしてしまう確率は高い。苦手だと思うのも、嫌いだと感じてしまうのも仕方のないことだ。しかし、そんななかでも相手に悟られずうまくやり過ごすのも、コミュニケーション能力のひとつなのだと思う。

といいつつ、7月に入ってから2人と縁を切ってしまったので、何の説得力がなくなってしまったことに気が付いたのですが。

私がはっきりと「嫌いだ」と言っているのに、私の気持ちに一切配慮せず距離を縮めたり、不自然に関わり合いを持とうとする人に、私はどのように対応していけばいいんだろうか。
やっぱり、人間関係は難しい。どうしたって、自分の気持ちだけでは成り立たないから。どんな人相手でもそれなりの対応のできるような大人になりたい……！

Text／あたそ