「寂しさ」と向き合い、適度に甘えて生きれたら

恋愛感情と寂しさは、よく似ている。一方が満たされていると、もう一方は感じなくなる。対にあるようで、かなり近くにある感情な気がする。
ひとりで行動できない人、ひとりの趣味がない人に話を聞いてみると、「怖いから」「寂しいから」という意見が一番多かった。
寂しくてどうしようもない人には、必ず恋人がいる。自然と、途切れることなくいる。精神安定剤みたいだ、と思う。

寂しさとの付き合い方を身につけてしまうと、周りに誰もいなくてもさほど気にならなくなる。この気持ちが恋愛を遠ざけている理由のひとつになっていることもよくわかっている。
私も寂しさを感じることはあるけれど、誰かと一緒にいること、話をすることによって埋めようとは思わない。寂しさも私に宿る大切な感情だ。他人で紛らわすのも失礼だし、自分の力でなんとかしてあげたい。

ひとりでなんでもできることは絶対的にいいことだ。でも、人は決してひとりで生きていけないことも知っている。結局はないものねだりみたいなもので、どちらかが極端に上手くてもバランスよく生活できないんだろうな、となんとなく思う。

だから私は、ひとりでいることが絶対的にいいと考えたことはない。自分の寂しさとの付き合い方を知って、ある程度人に甘える技術を持っていて……みたいな、器用に生きていけたら一番いいんだろう。なかなか難しいけどね。あと、モテたい。

Text/あたそ

※2018年5月8日に「SOLO」で掲載しました

前回記事<誰の文句も気にしない。ひとりで好き勝手やることは、自分の人生を後悔しない。>もチェック!
誰かと観るのもいいけど、ひとりだとひと味違う映画。感じたもの、考えたことを自分の中でかみ締めてみよう。