「ずっとレスでよく結婚しようとしてるね」その言葉を早く聞きたかった!

かつて結婚寸前までいった恋人と別れた際に、女友達にいわれたことを最近思い出します。それは「よく結婚しようとしてるなって思っていた。だってずっとセックスレスだったんでしょ?」という言葉で、その頃のわたしは今よりもずっと男性という性への理解が出来ていなかったというか、愛情や信頼関係や寄り添いというものを信じていたというか、むしろ信じることこそが善きこと美しきことであるとしていたかったというか、とにかく今では一度セックスレスになったら、別の男とセックスをしてそれをバラし、嫉妬心を燃え上がらせるという劇薬を投下するくらいしかないんでないかと思っているのですが、それはさておいて「その言葉を、もうちょっと手前で聞きたかった!」

もし彼女から言われていたら…

というのも、セックスレスだけが決別の原因ではないとはいえ、確実に要因のひとつではあったし、愚かにもそれを話し合うことで解決しようとしていたわたしが、話し合いを避け続ける彼に対して前向きに解決しようとしないその姿勢を問うたり、「じゃあ、どうするつもりなの? わたしはどうすればいいの?」と打開案を出すことを迫ったりした結果、追い詰められたように感じた彼はその不快さを黙り込むという態度で示すものだから、ますますわたしは「向き合おうとしない」と不満を爆発させるというふうにして関係の悪化を辿っていったという経緯が確かにあったので、当時すでに人妻で子どもも育てている彼女から「よく結婚なんてしようとしているね」といわれることがあったら、結婚そのものを考え直した可能性も無きにしも非ずだし、ずっと傷も浅かったかもしれない。

ってIfの話をしてもまったくもって仕方ないし、じゃあわたしだったら言えるかと思えばそれがいえない。知人友人で、結婚へのデスロードに爆走しようとしているように見えたり、不倫沼で口をパクパクさせながら「泳げてるよ!」と手足をバタつかせていたり、すでにひび割れた夫婦の関係性に、いくら水を注いだところでどんどんと流れていくばかりであるのを目撃していても、なにもいえないし、いわない。