なにもしたくない。どーしてもやる気が起きない。そんなときの苦肉の策

なーんにもやる気が起きない

by Adrian Swancar

5/19に行われた文学フリマ東京38に出店するため、ここ2カ月くらいは毎日不安に襲われながら文章をひたすらに書き続けていた。今回、新刊として出したのは2冊で、ひとつは結婚をしなかった50代以上の女性8名へのインタビュー内容をまとめたもの、もうひとつは自分が傷つき喪失感を覚えたときどのように回復していったのか?を友人12名に寄稿していただいたものをまとめたものである。

すべて自分に意思決定権がある。自分が好きだったこと/気になっていたこと/こんな本があったら読んでみたいなと思ったものを自由に作れる。いろんな人に協力していただいたから、自分の想像以上にいいものができたし単純に面白い作業だった。とてもやりがいのあることだったし、自分にとって意義のある2冊ができたと実感している。

そこそこに売れたので赤字を回避しつつ、当日はご飯を食べる暇もないくらい忙しく過ごしていた。全然売れなかったらどうしよう……と思っていたけれど、そんなことはなかった。前回の売れ行きを加味して来店者数やひとりあたりの滞在時間を考えると、これくらいが限度なんでしょうね……という今後の課題が見えてきたような気もする。

本業をしっかりやりつつ執筆しなければならず、誰かしらとコミュニケ―ションを取り続けていた毎日だったので趣味に費やせる時間もほとんどなく、ここ最近は文章を書く気がな~~~んにも起きない。ただただPCをほっぽり投げて酒を飲んだり積読やアマプラのをウォッチリストを消費したり、横になってただひたすらにぼーっとしたりしていた。

実は色んな締め切りに追われているのだけれど、本当にな~~~んにもしたくない。書きたいこともなかったし、やる気もぱったり折れていた。「絶対に書かないぞ!」という確固たる意志だけが存在している。それでも締め切りはやってくるわけで、こうしてああだのこうだの書いている訳なんですけど。

仕事や趣味、さまざまなものごとに対してどうしてもやる気が起きないことってあるじゃないですか。仕事終わりにソファで横になってから起き上がれないとか、先に酒を飲んでから……と思いきや、飲み過ぎでそのまま寝てしまって起きたら深夜3時だったとか。「そろそろやらないと」と思っているのにどうしてもスマホでいろいろ眺めてしまうとか、何かに追われる感覚を持ちながらもどうしてもベッドから起き上がれないときとか。体力とか気力の問題もあるのだろうが、どうしても何もできないときや集中できないことがある。

もともとかなり体力のあるほうだったし、健康ではある。本業も結構忙しいので、「どうやって両立しているのか?」と聞かれることがあるんだけれど、結局強制的にやらなければならない環境に身を置いて、とにかく手を進めるしかないと思っている。

体力がない、やる気が起きない、疲れた、みたいなときもあるけれど、自分の疲労感とストレスを無視して、スマホを持たずにカフェやファミレスに行く。とにかく自分を追い詰めながら文章を書き進める。ネットサーフィンもしてしまうが、サボっている罪悪感からだんだんと調べたいこともやりたいこともなくなり、追い詰められていく。関係者からの催促もガンガンくるし、時間だけが経過する焦りもある。そうなると、もう書くしかなくなってくるのである。