もっと平等に性の話はしていくべき
私にはエロ漫画家兼女性向け風俗のセラピストをしている友人がいて、もうひとりの友人を交えて3人でたまに飲むのだが、会話の流れで自然と下ネタや性癖、セックスの話が出ることが頻繁にある。そこに嫌悪感はなく、私も私なりに持論を展開する。自分的には結構衝撃的ではあった。そもそも彼らが私のことを性の対象として認識しておらず、配慮してくれた結果なのだと思うが、自分の性別や経験と切り離してこういう話をもっとするべきだった。相手はきちんと選ばなければならないが、これくらいの気軽な感覚で持ち出していい話なんだと思った。
性欲は人間の3大欲求のひとつであるし、幸福と近しい場所に存在している。それにも関わらず、未だクローズドな話題で人には相談しづらい。悩みを解決するために検索するのも一苦労である。公的でありながら私的な面が大きい、かなり複雑な話題だろう。
私自身にも性欲がない訳ではない。多少なりとも救われた部分があるのだと思う。自分の女性性を認めざるを得ない行為であると同時に、コンプレックスを少しずつ克服するための行為として認識している。生活のなかの性行為の有無に関わらず、性別や性欲は自分から切り離すことができない。死ぬまで付き合い続けなければならないのである。
私は自分の性別・性欲とどのように向き合えばいいのだろう?まだ折り合いはつけられていない。それでも、嫌いで下品な下ネタに落とし込むことなく、その場を女性の品評会の場にすることなく、自分の性別や性欲と切り離して、もっと平等に性の話はしていくべきなんじゃないだろうか?そうすることによって、もう少しだけなりたい自分に近づけるのかも。少なくとも自分の周りだけでも徐々に変わっていくのではないか?と今の時点では考えている。
Text/あたそ
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