成人女性の4人に1人が発症!?知っておきたい、子宮筋腫の基礎知識

第19回 成人女性の4人に1人が持っている子宮のこぶ「子宮筋腫」

松村圭子先生 オトナの悩みに答える!婦人科医の特別診察室 Danielle Moler

 「1日に約10人が亡くなっている!?今だから知りたい子宮頸がんのこと」「原因不明の腹痛を放置…もしかして卵巣出血かも!」も合わせてどうぞ。

「ナプキンを頻繁に取り替えなくてはいけないくらい経血量が増えた」
「経血と共にレバーのような血の塊が出る」「月経の期間が延びた」
これらの他に「貧血」「月経痛」「腰痛」「頻尿」「便秘」などの症状はありませんか?

  もしかしたらその原因は「子宮筋腫」かもしれません。
子宮筋腫とは、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍でこぶのようなもの。成人女性の4人に1人が持っているといわれるポピュラーな病気です。

子宮筋腫のタイプは3つあります。

■最も多いタイプ「筋層内筋腫」

「筋層内筋腫」は子宮の筋肉層の中にできる筋腫で、筋腫の中で最も多いタイプ。
小さいうちはほとんど症状がありませんが、発育して大きくなると、月経時に子宮の収縮を妨げて月経痛を引き起こしたり、過多月経(経血の量が多くなる)になったりします。

■おなかがぽっこりしてくる「漿膜下(しょうまくか)筋腫」

「漿膜下筋腫」は、子宮の外側を覆う「漿膜(しょうまく)」の下にできる筋腫で、子宮の外側に向かって発育するのが特徴。症状が出にくく、かなり大きくなるまで自覚症状がなかったというケースも少なくありません。大きくなるとおなかを触ったときにしこりを感じたり、頻尿や便秘などの症状が現れます。

■小さくても症状が出る「粘膜下筋腫」

「粘膜下筋腫」は、子宮の内側の子宮内膜の下にできる筋腫で、子宮の内部に向かって発育していきます。症状が強く出やすく、筋腫が小さいうちから経血量が多くなって貧血になるなどの症状が現れるのが特徴です。