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  • 2013.10.07

『アルマゲドン』で号泣する男を笑っちゃダメ?/ジェーン・スー書籍先読み(6)

『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』刊行記念!書籍の一部をAMだけで先読み。セックスアンドザシティを彼と一緒に見たりしてないから大丈夫だと思っていませんか?けれど彼はアルマゲドンのことを本気のヒーローだと思っているのです。私だってバカにされたくないなら、彼のこともバカにしてはいけない…のです。

 「ジェーン・スーのチャット相談室」連載で御馴染みのジェーン・スーさん、初の書籍『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』発売を記念して、書籍に掲載されている101個のコラムのうち10個を、AMで独占先読み企画として公開! 
本の発売は10月12日ですが、その前にぜひ、こちらで試し読みをしてみてください。

【前回の記事はコチラ】
【5】独身は麻薬(シングルイズドラッグ)!快楽からは抜け出せない?

【6】『アルマゲドン』を観て泣いている彼をバカにした。

 たとえ今の姿がヒーローからは程遠くとも、
男のヒーロー願望を、男の目の前で笑うのはやめておこう。

ジェーン・スー 私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな ポプラ社
イラストレーション:サヲリブラウン

  1998年に公開された映画『アルマゲドン』。
石油掘削隊の男性14 人が、命を懸けて、小惑星が地球に衝突するのを防ぐために核爆弾を仕掛けに行く―言わずと知れた大ヒット作です。
この、私にとってスティーブ・ブシェミが出ていること以外に観る理由がない映画を、心から楽しめる男だっています。
蛇足ですが、あれだけ男優が出ているのに、ブシェミにしか目が行かない私が、親を安心させるような結婚などできるわけがない。

 さて、ずいぶん昔の実話です。レンタルビデオ屋で、ふと当時の男が「『アルマゲドン』観たいな~」と言った瞬間、私の口を突いて出た言葉は、
「ああ、あのコメディ?」
はい、出ました、なんちゃって世相斬り。ハリウッドを斜めから見るだけの、安直なポジション取り。もちろん、大変嫌な顔をされました。

『アルマゲドン』のように、男が自己犠牲の精神で人類と地球を守る物語は、男性のナルシシズムやロマンチシズム、なによりヒーロー願望を満たします。

 つまり私は『アルマゲドン』をバカにすることで、彼のイズムそのものを否定してしまった。 なんて不粋な女!
この話で一番マズいのは、私が彼に満たされていたのは、このアルマゲドン的メンタリティの派生商品(女に車道側を歩かせない、重い荷物は率先して持つなど)による乙女心だったにもかかわらず、それを鼻で笑うようなことをしたことです。
ヒーロー願望をバカにするなら、男にヒーローたることを求めるのは筋違いでした。

 おんなじような話ばかりで恐縮ですが、都合のいい場面でだけ「好きなら、どうして私のことを守ってくれないの?」と言うようなことをやめないと、いつまで経っても、誰に愛されても、不満と不安が残ります。
さぁ、そんな愚行は私たち未婚のプロがやっておくから、君たちは先をゆけ!(ここでエアロスミス流れる)

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ライタープロフィール

ジェーン・スー
音楽プロデューサー、作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして活動中。

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