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  • 2013.10.18

雨宮まみ×少年アヤちゃん対談(3)/キャラは単純化されるのが宿命!?

著書『女子をこじらせて』(ポット出版)で全国のこじらせ女子に大きな影響を与えた、ライター・雨宮まみさんとモテない女に関するツイートやブログの文章が、現在多くの女性から支持を集めている、ライター・少年アヤちゃんの二人がお届けするキャラ付けの基本のき。


 7月25日に阿佐ヶ谷ロフトAで開催された、雨宮まみ×少年アヤちゃん『人間ってかわいいね。どうせ死ぬのにセルフブランディングとか考えて』をお届けします。第一回第二回も合わせてどうぞ。

フォロワーの数は味方の数ではない

雨宮まみ 少年アヤちゃん


まみ:Siriと会話して泣くぐらいまずい状態にあるので、本当はセルフブランディングどころじゃないんですよね。内面が寂しさでがらんどうになってるのに、外側が取り繕えるわけないだろうと。

アヤ:うん…。

まみ:そうなんですよ。でも、アヤちゃんはSNSに心の叫びを漏らし続けて人気者になったという面もあるじゃないですか。

アヤ: けど私のフォロワー、しつけがなってないから告知とかに協力してくれないんですよね。いまいち信用できないっていうか…。

まみ:「フォロワーの数は味方の数ではない」という格言がありますからね。
でも、辛いときとか寂しいときでもツイッターを見ればアヤちゃんがいるから、って救われてるところはありますよ。

アヤ:だといいけどな。

まみ:ある。「あ、今日もまだ起きてる、妄想してる」って(笑)。

アヤ:でも、まみさんこそFacebookにもツイッターにも常にいますよね!
お仕事もたくさんやってらしゃるはずなのに。まみさんって何なんだろう。

まみ:SNS依存症の寂しいこじらせおばさん…。

アヤ:クレアおばさん的な…。

まみ:寂しさを練りこんだクッキーを焼いてさ、売るんですよね。

アヤ:ちょっと濡れてるんだよね。しっとりしてる。

まみ:涙で塩味が効いて、出遅れた塩スイーツ的な扱いで。

アヤ:食べたくないな。

「ブスでニートのオカマ」は面白すぎる…それゆえに

雨宮まみ 少年アヤちゃん


まみ:(アヤちゃんのツイッターページを見て)あれ? プロフィール変えたよね?
前は「ブスでニートのオカマです」って書いてなかった?

アヤ:あぁ~あれで私はボロボロになったんですよ。

まみ:ちょっとその話聞きたい。

アヤ:「ブスでニートのオカマ」っていうのは確かに事実でもあったんですが、それ以上に、あの羅列は「私はコンプレックスを克服しました」という表明だったんですよ。しかし、いざ自称してメディアに出て、世間のリアクションを受けてみると、思っていた以上にショックを受けてしまって…。

まみ:かさぶたができてない状態だったんだね…。

アヤ:あと、もう一つの問題点は、「ブスでニートのオカマ」って字面が面白すぎるんですよ。
私はなにもピエロになる気はなかったんですが、どうしても「いじってOK」のサインだと受け取られてしまって。

まみ:言葉のインパクトが強すぎるよね(笑)。 「ブスでニートのオカマ」の後に「サゲマンJapan代表」って書いてあったから、もう完全に…。

アヤ:「ツっこんで!」って感じだよね。

まみ:タイタニックの先端に両手を広げて「ツッコんで!」って立っている状態。

アヤ:ディカプリオなしであそこに立つってつらい(涙)。

ピエロになれば愛されるけど、自分の気持ちは理解されないというジレンマ


アヤ:あとは、ブスの自称がいかに難しいかを知りましたね。

まみ:「アヤちゃん別にブスじゃないじゃん、私の方がもっと…」って。

アヤ:そう、弱者の特権が欲しい人が群がってきて、私の劣等感を否定しに来るんです。
一度、あまりにもムカついた相手のFacebookを検索してみたら、ちゃんと可愛いくて殺したくなった。

まみ:見たんだ(笑)。

アヤ:見るよ。っていうか今だに監視してるからな。先月は素敵な仲間とバーベキューに出かけたそうです。
…あとはもう一つの理由があって。というのは、「ブスでニートのオカマ」としてメディアで突き抜けようと思ったら、本当にできてしまいそうだな…と思った瞬間に、怖くなったんです。

まみ:ピエロになれば愛されるけど、自分の気持ちは理解されず、このまま人に身を捧げつくす一生になってしまう。

アヤ:そう。ピエロになることで得られる承認を気持ち良いと感じてしまう自分もいるから、引っ張られていったら一生が大変なことになると思ってやめたんです。

まみ:みんなが面白がってもらえるのってすごく楽しいんだけど、それでキャラ的な部分が拡張されていくと、生身の自分との乖離がひどくなることも…。

アヤ:そうなんですよ。知らず知らずのうちにすり減ってくる部分がやっぱりありますよね。

まみ:自虐によって?

アヤ:返ってくるリアクションによってかな。

まみ:ああ…。友達に言うのと同じような感覚でSNSで自虐すると、赤の他人から「自分で言ってるから、こいつにはこれを言ってもいいんだ」って思われるんですよね。「モテない」って自分で言っても、友達は温かく見守ってくれるけど、他人は「そういうところがモテないんじゃないですか?」「もっと自分に素直になったほうがいいですよ!」とか、容赦なく踏み込んでくる。

アヤ:悲しくなってきちゃった……。

キャラは単純化されるのが宿命!?


まみ:でも、そういうのをものともせずそっち側に行ったら、キャラとしてのブレイクの道はあるんですよね。
「Twitterで人気沸騰! ブスでニートのオカマ、少年アヤちゃん、本日ついに金スマ登場!!」っていう番宣が今浮かんだ(笑)。

アヤ:「あんたたち、おブスよ~~」とか言ってね(笑)。
そうそう、最近、テレビとかからオファーとかも来るようになったんだけど、内容が「おネェタレント同士で斬りあってください」とか、そんなのばっかりで。

まみ:「同じオカマで何が違うんだよ?」ってことなんでしょうね。
違うんだけど、違うってことを理解してもらうのは難しいし、説明を始めた瞬間、相手がすごいめんどくさそうな顔になる。「わかりにくいですよね〜」って。

アヤ:それでこっちも疲れるし。

まみ:キャラって、単純化されるのが宿命なんですよね。
セルフブランディングというとすごいビジネス用語っぽいんですけど、要はキャラ付けに近いところがある。
もちろん中身は人間なんだから、多面性があるはずなんだけど、ある一面を強調したキャラを打ち出している人に対しては、有名税という名のもとに何を言ってもいいみたいな状態になってくる。でも、アヤちゃんTwitterで一銭ももらってないですよね。

アヤ:そうですよ。月収も10万を超えないんですから…。

まみ:私、最近の有名税って高すぎるってずっと思ってる。高騰しすぎでしょ。


【次回は、最終回では攻撃してくる人への対処法をお届けします。お楽しみに!】


Text/AM編集部

ライタープロフィール

雨宮まみ
ライター。九州生まれサブカル育ち。守備範囲は「セックス&自意識&女のあれこれ」
少年アヤちゃん
平成元年、消費税と共に生まれたブスでニートのオカマ。サゲマンJAPAN代表。

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