寂しそうな顔をしても、まともな男子はかまってくれませんから!『神風怪盗ジャンヌ』の呪い

強気に本気、素敵に無敵、元気に勇気!

こんにちは、トイアンナです。アラサーのりぼんっ子をときめかせたあの作品♡といえば、『神風怪盗ジャンヌ』は外せませんよね!
ジャンヌ・ダルクの生まれ変わりである日下部まろん。
普段は女子高生として暮らしているけれど、夜のとばりが下りるころ、悪魔に憑かれた人を救うため「神風怪盗ジャンヌ」として大活躍。

ここまでは『美少女戦士セーラームーン』から続く王道ヒロインもの。
しかし『神風怪盗ジャンヌ』の魅力は、主人公のまろんが見せるわざとらしいカラ元気と寂しさでした。

たとえばジャンヌの決め台詞「強気に本気、素敵に無敵、元気に勇気!」なんて、意識の高い学生でなければ唱えられないハイパー呪文です。
その一方で、まろんは両親が不仲という欝設定を抱えています。

まろんを1人残して海外に住む両親からは手紙のひとつもありません。
まろんが毎日郵便ポストを覗いては見せる寂しい表情は、少女マンガならではの愁いを帯びた美しさでした。

今思えばまろんはただのメンヘラ。
クラスにいたらハブられそうな存在です。

しかしここは少女マンガ、そんなまろんの寂しい一面に気付く幼馴染の都と隣人の稚空(ちあき)は、まろんを何があっても守っていこうと庇護欲を掻き立てられています。

それを当時ムンムンしながら読んでいたりぼんっ子の私は、思ってしまったんです。
「いつもは元気そうなのに、寂しそうな顔をしていたらモテるんじゃない?」と。