フェラチオをしている時に心が苦しくないか
大泉:せっかくなので、セックスのテクニックについても伺いたいな、と思うのですが。
二村:セックスが上手い女になりたいってことですか? 皆さん、セックスが上手い女になりたいの?
大泉:下手よりはいいですよね。なんであっても、スキルは高いほうが。
二村:まずは、オナニーをたくさんして「自分は、どうされると気持ちいいのか」を肉体的にも精神的にも、よく知ること。そしてセックスの最中には相手の反応を、ちゃんと見ることです。
大泉:そういえば、二村さんはセックス中に目を開けろ、とよくおっしゃっていますよね。
二村:キスをする時も相手を見ながらしたほうがいい。つぶった方が皮膚感覚が鋭敏になるならつぶるのもいいけど、それでも自分一人の快感に没入するんじゃなくて、でも「相手が楽しんでるかを心配しながら」するんじゃなくて、相手を味わう。
そして、フェラチオなんかは、嫌いな人はしなくていいし、好きな人はいっぱいすればいい。
ただ、これも、する時に「このフェラチオで喜んでくれてるかな?」と心配しながらするんじゃなくって、自分が楽しいからする。で、相手が喜んでくれたらもっと嬉しい、という考え方でしないと、心が病んでいきます。
大泉:でも、フェラチオって、嫌いな人と好きな人だけじゃなくって、その中間、好きでも嫌いでもないけど求められるならしてもいいという人が一番多いと思うんです。
自分から押し倒して「しゃぶらせろ」っていうまで好きな人はなかなかいないと。あと、求められるからしているけど、実はすごく傷ついていた、とかいろんなパターンがあると思うんです。
二村:フェラチオしながら傷ついている女の人は、いっぱいいるだろうね。相手に恋をしてしまっているけど、もしかしたら愛すべき男ではないのかもしれない。
それを推し量るときにセックスはひとつのバロメーターになる。
フェラチオをしている時に、なんだか心が苦しくないか。苦しかったら、その恋愛はやめたほうがいい。
Text/大泉りか