美人秘書・真帆の指先に翻弄される
二十四歳、新入社員の和輝は美人秘書の里村真穂に密かな憧れを抱いていた。高値の花の真穂に思いを遂げることなど、はなから諦めていた和輝だった。が、しかし、ある日のこと。体調を崩した真穂を家に送り届けることになり……。
「川原くんのこと、誤解していたみたい。案外、紳士なのね」 真穂は年上の女の余裕を感じさせる笑みを浮かべている。それに対して、和輝は言葉を発することもできずにいた。
和輝の首筋をさわさわと撫でまわしながら、真穂はゆっくりと近づいてくる。指先は触れるか触れないかのソフトタッチで、首筋から耳の後ろの辺りをなぞり上げた。
しなやかな指使いに胸がきゅうんと締め付けられる。和輝は歯を軽く食いしばると、声を押し殺した。
(中略)
首筋を愛撫すれば、女が悦ぶことは理解している。事実、今まで付き合った女たちも、切なげな喘ぎ声を洩らしていた。 しかし、そんな部分は男が女から愛撫される場所ではないと知っていた。
(中略)
そのため、首筋などを撫でられたり、舐められたりしたことはほとんどなかった。こんなにもねちっこく触られたのははじめてといってもよい。
なっ……なんなんだよっ……これっ。……こんなふうにされて、気持ちが……いいなんて……。(P43-45)
女と男の体は違うといえども、やはり基本は同じ人間。気持ちがいいところは気持ちがいいのです。
ゆっくりと時間をかけて、性感をときほぐす
いきなり下半身……というのはハードルが高くても耳周りならば、挑戦しやすいですよね。彼の頬を撫でる手を少しだけずらせば、首筋愛撫になります。
彼女の指先は、左のわき腹を円を描くようになぞっていく。
真穂の指使いはあくまでも繊細だ。まるで羽ぼうきや刷毛で撫でまわされているような感触に、和輝は背筋をしならせた、右手も休むことはない。ぷちゅんと尖り立った乳首を中心に、十センチほどの円を描くように、しゅるりしゅるりとなぞっている。
敏感な乳首を直接刺激するのではなく、その周囲を執念ぶかくなぞられると焦れったいような心地よさを感じてしまう。彼女の指先が描く弧が少しずつ小さくなっていく。(P48)
愛撫する上で一番難しいのが乳首。くすぐったがる男性も多いです。が、よくよく考えてみれば、乳首をいきなり触ってはいませんか?
女性だって、いきなり乳頭を掴まれたら、なんの快感も覚えません。
やはり遠くからゆっくりと性感をほぐしていことが、必要なのです。
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