“嗚呼、じれったい。何をしてみても二人で寝るようなことはない。
あなたはわたしが想ってる半分すらもわたしのことを想ってくれないのね”
想いをよせる男には想われないのに、想わぬ人に想われる。
あきらめきれない愛欲と情欲の世の中に胸が苦しくなりながらも、今も恋だの愛だのにふりまわされる。左手はそっと、足の間に伸びる。
「いいオトコいないー」「令和処女捨てたいー」なんてLINEで叫ぶ友人に愛おしさを覚える日々です。
今回は恋人がいようといなかろうと、自分のためにやっている「セルフプレジャー」に焦点を当ててみよう。
むかしもセルフプレジャーのためのオモチャはあった
「オナニーなんてしないよ、そんなに欲求不満じゃないし」
と、自分で快感を得ることがあたかもセックスで満たされていない人が行うものとイメージしている発言を聞いたことがある。
さて、本当にそうだろうか?
月岡雪鼎《艶道日夜女宝記(びどうにちやにょほうき)》 を読むと、性具は少なくとも300年以上前から存在していて、セルフプレジャーによって気持ちよくリラックスできるとされていたことがうかがえる。
時を経て現在、様々な性の発信をする方々のおかげでセルフプレジャーのグッズの普及は進み、買い求めやすくなってきている。
中身を読んで見ると、
・艶本などを見て気分が高まってきたら性具を使いましょう。
・手を後ろについて片手で足を抱えて腰を屈める。
・図のように性具を足にくくりつけて挿入する。
などとご丁寧に一からセルフプレジャーのやり方が書かれている。
ちなみにこのペニスを模した道具は張形(はりかた)と呼ばれる道具。
高価なものだとべっ甲や水牛の角などで作られ、湯で温めてから使うそうだ。
現在も温感タイプの性具が売られているから、温かみがどれほど大切なのか理解できる。
膣に挿入してヒヤリ冷たいアダルトグッズなんてまっぴらごめんだ。
また、他のセルフプレジャーグッズを使用する際の姿勢として、つまさきを下げてひざを抱きかかえる方法や、かかと部分に性具を装着し腰を動かして挿入する方法も紹介している。
なるほど、両手が空くことでより自由に身体を動かせるし、手が疲れてげんなりすることもない。
足首にディルドを装着するなんて思いつきもしなかった。
膣のどの箇所が気持ち良いかは自分の身体とて毎日異なる。
身体の感覚は毎日変化するのだ。
だから昨日気持ちよかった部分が今日はなんだかしっくりこない、なんてこともある。
もし膣の中の上の部分が気持ちよく感じるならば、上図の右から二番目のように張形(はりかた)を持ち、ヒザの裏側から足を抱えるとよい。
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