セックス中の五感の相互作用
Betsyちゃんが、「VRで顔が近づいてくると、体温を感じるんですよ。錯覚なんでしょうけど」と言っていたのですが、実は、五感の相互作用によって、触感を感じることは研究によって解き明かされています。
最新テクノロジーを駆使して「触覚」について研究するエキスパート集団テクタイルの著書「触楽入門 はじめて世界に触れるときのように」(朝日出版社)によると、「私たちがなにかをかんじているときに起きていることを観察してみると、触感とは必ずしもふれたときのみに生じるものではなく、見た目や音からも自然と喚起されていることに思い当たります。」とあり、触感を「感覚の交差点」と表現しています。
目の前に迫りくるまなちゃんのおっぱいの温かさは、実際の私たちの感覚器官で認識してしまっているんですね。
アダルトVRは、視覚と聴覚を刺激する既存のAVとは一線を画し、もはや触覚にも刺激を与える「疑似セックス体験装置」と言っても過言ではありません。
もし、性に目覚めた思春期の男性が、生身のセックスを体験する前に、アダルトVRを体験してしまったら…?
「いくら最新テクノロジーが進化したとはいえ、それ(生身のセックス)とこれ(アダルトVR)は別物でしょ!」と、セックスにおいて肌感覚とコミュニケーションを重視する私は、思っていたかったのですが、そう言い切るのが難しく思えるくらい中毒性のあるコンテンツでした。
イライザちゃんと同じく、将来的に、受け身なVRのシチュエーションに慣れてしまう男性も出てくるんではないか?と、老婆心ながら心配…。
そんな不安な気持ちを抱きながら、次回は、女性向けアダルトVR編をレポートしたいと思います。
つづく
※アダルトVRについてもっと知りたい人はこちらのコラムもあわせてどうぞ。
イライザの女の渇き研究所 アダルトVRはマグロ量産マシーンになるかもしれない
東大院生のポルノグラフィ研究ノート 女性向けアダルトVRは売れるのか――SILK LABOが撮ってこなかったもう1つの眼差し
Text/OLIVIA
次回は<セックス中の癖がわかる?五感で楽しむ女性向けアダルトVR>です。
AMライター・Betsyさんの家で、SILK LABO(シルクラボ)がつくった有馬芳彦さんの女性向けアダルトVRを体験したOLIVIAさん!みんなで楽しむうちに、それぞれのセックス中の癖が見えてきました。