人生初の「公開処刑」
しかし、それからしばらくして、その無邪気な好奇心に蓋をする日がやってきます。
当時の私は、お絵描きやぬりえが大好き。
父の日に描いた「おとうさんの絵」が、お絵かきコンクールで入賞するほどの腕前で、両親もその才能を伸ばそうと、「絵画教室に通わせようかしら」と話し合っていました。
ある日、幼稚園に上がったオリちゃんは、新しい遊びを思いつきました。
ぬりえの男性キャラクターに「キテレツ大百科」の勉三さんの目(3 3)のような男性器、女性キャラクターに女性器をイメージした割れ目(Y)を描く遊びです。
ぬりえに3とYを描き込んで達成感に浸っていたところ、母から弟妹3人に招集がかかります。
「これを描いたのは誰?」
目の前にあるのは、わたしの力作のぬりえ帳!
しかも、兄弟で一番背の高い私しか届かないタンスの上のお道具箱に入れておいたので、犯人は私しかいない!
生まれて初めての公開処刑。
ただならぬ詰問の中、私が放った言葉は、「お、お、お父さんじゃない?」
(お父さんなわけねーだろ!)
今ならわかる。
でも、当時のオリちゃんは、わからなかった。
「どうやら、母に怒られるようなまずいことをしてしまったらしい」「ぬりえに男女のシンボルを描いてはいけないらしい」という、後味の悪さと腑に落ちない気持ちともに、性器への執着心にそっと蓋をしたのです。 多くの日本人が通過儀礼のように体験する、親から「性的なことに興味を持つことは、はしたない(とくに女の子は)」と刷り込まれる躾。
私も、漏れることなく、それを体験したのでした。
つづく。
Text/OLIVIA
次回は<「ご両親はこの仕事を知っていますか?」家族へのカミングアウト>です。
ラブライフアドバイザーのOLIVIAさんが読者によく聞かれるのが、「ご両親はこの仕事を知っていますか?」という質問。AM読者のみなさんも気になるんじゃないでしょうか。実は、お母様もOLIVIAさんのファンなのです!家族が応援してくれる理由には、深イイ秘密がありました。
- 1
- 2