EROMEN LABO番外公開放送イベントレポート――月野帯人という未知、あるいはダイヤモンド

私が一番好きなAV男優

 女性向けAVの研究をしていると、「どのAV男優が好きなの?」と訊かれることがよくある。
だが、これは結構悩ましい問いだ。

 研究者としては、その人気、肩書き、作品……あらゆる面で一徹が最も興味深い存在であることは間違いない。
その一方で、一視聴者として気になる男優ならば他にもいる。
顔だけでいえばムータンの塩顔が癖になるが、作品を視聴するのに疲れてくると有馬芳彦の演技力、安定感に安心する。
女性向けアダルト動画サイト「GIRL’S CH」で活躍する里中夏生は、第一印象ではチャラさが受け付けなかったのだが、「東京オナニースタイル特別編」で「川上ゆうさんが好き」と答えるのを聞いて「こいつ、“分かってる”じゃねえか」と思ってからは応援している。
ハットリは同じ「服部」として頑張ってほしいと思っているし、「GIRL’S CH」の「男優と男優」シーズン5で左の乳首が弱いと答えるのを聞いてからはシンパシーを感じている(私は右が弱い)。

 だが、一番好きなのは、月野帯人かもしれない。
去年の11月に、AVに出演する男優だけで組まれた劇団である「劇団Rexy」の公演を観劇して、その魅力にすっかりハマってしまった。
「SILK LABOの台本でも台詞が2行以上あると覚えられないと言っていたツッキーが、こんなにも頑張っている……!」
私は研究者としてというよりは、父のような母のような目線で彼を見守った。

 そして何より、月野帯人の魅力はその予測不可能性にある。
というか簡単に言うと、イケメンなのに天然ボケなのだ。そこが可愛い。

 5月15日(日)に阿佐ヶ谷ロフトAで行われたイベント、「EROMEN LABO番外公開放送 ~月野アニキが単独MCやるよ! Part 3~」でも、彼はその魅力を如何なく発揮していた。
「EROMEN LABO」とは、ニコニコチャンネルで放送されている、エロメンとSILK LABOプロデューサーの牧野江里によるトーク番組のこと。
これの公開生放送、およびアフタートークが今回のイベントである。
だが、月野帯人が単独MCなんてできるわけがないのだ。だからこそいいのだ。

 以下は、そんな愛すべき男のきらめきに彩られたイベントレポートである。