どうせ女性からスルーされるのに。小汚いオッサンがナンパを続ける理由

オッチャンからのナンパ被害

カフェに佇む男性の画像 Unsplash

 東京に出てくる前は、杉並区だろうと武蔵野市だろうと檜原村だろうと、東北地方のド田舎で育った筆者にとってはひとまとめに「東京」でした。これは筆者に限った感覚ではなく、地方出身者に共通している感覚なのだと確信しています。

 ですが実際、東京に出てくると、ひとくちに東京といっても、街ごと・駅ごとに全然違うんですよね。駅ごとと書きましたが、たとえば同じ渋谷駅でも、センター街へ出るハチ公口と、青山へと続く宮益坂口では別世界なわけです。

 以上を踏まえたうえで!広尾だとか白金だとか麻布ではなく、上野だとか五反田だとか筆者が暮らす池袋のような……いわゆる「オッチャンの匂いが強い街」を歩いていると、オッチャンからのナンパに遭遇することがしょっちゅうです。40歳の筆者ですら頻繁にナンパされるわけですから、うら若きお嬢さん方は、もっと被害に遭っているのだと思います。

 「被害に」という書き方をしたには、れっきとした理由がございまして。ナイスミドルと呼ばれるようなステキ系オジサマならいざ知らず、オッチャンの街でナンパをしてくるのは、平均的なオッチャンをはるかに下回るような類の、小汚いオッサンばかりだからです。オッチャンの平均値にも及ばないような小汚さであるにも関わらず、よくもまぁナンパできるものだと、その図太さに、あるイミ感心させられるくらい! 

 つい先日も、小汚いオッサンが「ご馳走するから喫茶店で15分だけ話そう」と声をかけてきました。筆者が無視を決め込むと、諦めたオッサンは、反対側から歩いてくる別の女性に、同じ口説き文句でナンパを行なっていました。言うまでもなく、その女性も華麗にスルーです。筆者は考えました、こんなにも打率が悪いにも関わらず、小汚いオッサンがナンパを続ける理由はどこにあるのだろう……と。