あえてセックス「しない」のだとしても…。女性が高齢童貞にひいてしまう理由

菊池美佳子 セックス オトコを甘やかすな 高齢童貞 中年童貞 bp6316

 想像してください。ふらりと立ち寄ったバーにて、たまたま隣り合わせた男性から、「実はまだ女性経験がない」という話を振られたら……さて、あなたはどう思いますか? その男性が、二十歳そこそこの大学生だったら、微笑ましいと感じる女性がほとんどでしょう。では、その男性が三十路だったら? もっと言うと、四十路だったら? おそらく、大半の女性が「キモいっ!」と、ドン引きするでしょうね。
というわけで今週のお題は、「高齢童貞」です。どうぞ、よろしくお付き合いくださいませ。

セックスは義務ではないけれど

 想像してくださいpart2です。ふらりと立ち寄ったバーにて、たまたま隣り合わせた男性から、「恥ずかしながら、スカイダイビングの経験がない」という話を振られたら……さて、あなたはどう思いますか? スカイダイビングの経験がないことは、ちっとも恥ずかしいことではないと思う女性がほとんどでしょう。「スカイダイビング」の部分を、「エベレスト登山」や「バク転」に置き換えたとしても同様です。なぜならば、スカイダイビングもエベレスト登山もバク転も、人生において必ずしも必要な経験値ではないから。

 では、「スカイダイビング」の部分を「納税」に置き換えたとしたらどうでしょう? 納税の経験がないって、ヤバい匂いがプンプン漂ってきますよね。納税は、現代社会においては「義務」ですから。スカイダイビング経験は必要なくとも、納税経験は必要と考えるのが、普通の感覚でしょう。

 ぼちぼち本題。「スカイダイビング」の部分を「セックス」に置き換えたとしたらどうでしょう? セックスは、納税と違って「義務」ではありません。なのになぜ、我々婦女子は、「いい歳してまだ童貞の男性」を、冷ややかな目で見てしまうのでしょうか。

 筆者が思うにセックスって、納税のような「義務」ではないけれども、「ヒトとして生を受けたからには、経験すべき項目」という感覚なのでしょうね。だいぶ話が大きくなってしまいますが、生き物として最大のミッションは、自分の遺伝子を後世に残すことであり、それってつまりセックスなんですよね。私たちの脳には、そういう初期設定がされているからこそ、高齢童貞に対して、無意識のうちに「セックス未経験って、ヒトとしてどうなのよ? 生き物としてどうなのよ?」と、首を傾げてしまうのでしょう。