思い出の朝マック
筆者の、「勝負してきたメシ」として思い出深いのは、なんといっても朝マックです。
7~8年前、週6で、とある男の部屋に通っていた時期がございまして。期間としては、半年ほどだったでしょうか。
その半年間は、筆者にとって修行……いや、苦行といったほうが的を射ているかもしれません。
なぜなら相手が、「俺より先に寝てはいけない」を地で行くような男だったので。
定職に就いていなかった彼が、「ぼちぼち寝るか」という気分になるのは、明け方の4時とか5時とか。
対して当時の筆者は、10時始業の会社に勤めておりましたゆえ、遅くとも8時には起床しなければならない身。
そりゃね、1日くらいだったら睡眠時間3~4時間でもなんとかなりますよ。週6ともなると、ショートスリーパーでもない限り、さすがにキツいです。
そんな苦行のような通い妻生活で、唯一の楽しみが朝マックでした。
筆者が出勤する時間、言うまでもなく彼はまだグースカ寝ているわけです。
彼を起こさぬよう、そーっとベッドを抜け出し、そーっと玄関を出て、やっとこさ肩の力が抜けます。
そしてその足で、駅前のマックに向かい、苦行と言いつつも、なんだかんだで惚れたオトコと一夜を過ごした充足感に包まれつつ頬張るソーセージマフィンの美味しいことと言ったらもう!