もちろん、これは自分の経験でしかない。
三度目で飽きてしまう癖を友達に打ち明けると、同意してくれる人が意外といる。
二回目のセックスでマンネリ化する人もいれば、五回目のセックスまでワクワクを維持できる人もいる。
しかし、体を重ねる度に情熱が冷めてしまうのはみんな同じようだ。
常に新しい人を求めてしまうのは動物的な生殖本能の仕業なのだろうか。それとも、新商品ばかり発売するマテリアルワールドに生きているから乗り換えたい衝動に駆られるのだろうか。
本当のところはわからないが、自分が飽きやすい性格なのは間違いない。
ところが、皮肉なことに飽きてはいけないという圧力を感じることも珍しくない。
「取っ替え引っ替えにセックスしてたら、生涯のパートナーなんて見つからないよ」
こんな忠告をもらうと世間の価値観からちょっとズレていると実感させられる。
運命の相手を見つけて、その人とずっと恋愛関係を維持して、家庭を築いて、セックスもし続けるなんて現実的だとは思えない。
生涯のパートナーを見つけたとして、その人に全てを満たしてもらうつもりはない。
長年連れ添ったパートナーにいつまでも刺激的で情熱的なセックスを期待するのは少し残酷である。
自宅の冷蔵庫にある炭酸の抜けたソーダを飲みつつ、たまにはコンビニで買ったキンキンに冷えたシュワシュワなソーダも飲みたい。どちらかがより優れているわけではない。
炭酸の抜けたソーダだって喉に優しくて、違う魅力がある。それを選べる自由が大好きなのだ。
Text/キャシー
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