そうして自分自身のための時間を過ごせないと、段々悪いものが心に溜まって性格が悪くなる。
自分にも優しくなれず、他人にも厳しく接してしまう。恋人との関係も険悪になる。
彼氏という役割を担うことに押しつぶされて、それが不満となって吹き出るのかもしれない。
自分の幸せを犠牲にしてまで二人の幸せを優先しているから、相手にも余計な期待をしてしまっているのかもしれない。理由はどうあれ、そんな恋愛をしていても誰も幸せになれない。

 そんな時は誰かの彼氏ではない自分自身の世話をすることにしている。
おかしな話かもしれないが、恋人がいても幸せな独身になる必要があるのだ。
人によって、それは友達と集まって騒ぐことだったり、リゾート地の砂浜に横たわることだったりする。
自分にとって、それは一人の時間を堪能することだ。そうやって自分自身を取り戻すことで不思議と心も平和になる。
昨日まで頭に来ていた小さなこともどうでもよくなっている。

 誰かの恋人でいる時しか幸せになれないなら、それ以外の自分がかわいそうだ。
二人の幸せを追求していても、自分自身が幸せであることを忘れたくない。
だから、たまには家事と犬の世話を彼氏に任せて、一人で出かける。
独身時代のように気ままに歩く。そして、同じように彼氏が独身になれる時間を過ごせるように配慮してあげる。
そんなわがままなハッピー・シングル同士だからこの恋愛も豊かなのかもしれない。

Text/キャシー

次回は <性欲が強い人、弱い人、底なしの人>です。
次回は「性欲」について。セフレとの関係やオナニーなど、人間の欲求の中に欠かせない性欲ですがAM読者のみなさんは性欲とどのように付き合っていますか?