「私たちの愛のために革命を起こそう!」
こんな情熱的なカップルがもっといればいいが、他にもできることはある。
自分より不利な立場に立っている恋人を思いやることだ。
「私のせいじゃない」や「被害者妄想だ」なんて辛い言葉は、そこに存在する格差を否定して、相手の立場を想像していない。
そんな言葉にリスペクトや思いやりはない。
自分が経験しないからといって、相手も経験しないとは限らない。
こんなに近い距離にいる恋人に理解されないのはとても悲しい。

 だから、少し歩み寄って、相手の立場を理解して、その立場から見える景色を想像するのは大切なことだ。
そこからどうやって前に進めばいいのかを一緒になって考えれば、また別の道が見つかるかもしれない。
そんな年の差ゲイカップルの間には別の不平等も存在する。
裕福な家庭で育って、有名大学を卒業した40歳のアジア人は大手銀行に勤めて順調にキャリアアップしてきた。
ところが、郊外の貧しい家で育った25歳の白人は数年遅れてコミュニティカレッジを卒業し、安月給のパートタイムで生活費を稼ぐのがやっとだ。
そんな格差だらけの彼らは、ゆっくりとお互いを思いやる術を学びながら、支え合って生きていきたいと話してくれた。簡単なことではないかもしれないが、これからも素敵な愛を育んで欲しい。

 今まで彼氏と比較的近い立場に立っている自分だって、いつその関係が揺らぐかはわからない。
どちらかが病に倒れてしまうかもしれないし、このまま自分だけ収入のない状況が長引くかもしれない。
そんなときに、私たちはお互いを思いやることができるのだろうか。
目の前の格差から目を背けずに、それと向き合いながらお互いを支え合うことができるのだろうか。
そんな答えのない疑問を考えていたら、目の前に座っていた友達が半分残ったアイスクリームを分けてくれた。
「このアイスクリーム、クレープと一緒に食べるとめっちゃ美味しいよ!」

Text/キャシー

次回は<恋愛をしていてもハッピー・シングル>です。
次今回は「一人の時間」について。恋人といることに疲れた。仕事で心の余裕が取れない…などなど。AM読者の皆さんはその時に何をしていますか?