「男受けの呪縛」から解放されるには

アル: うちの母校って、処女率97%ぐらいだったんですけど。

AM: それは高いですね!

アル: 進学校だったしね。そんな世界だから、モテカーストが存在しなかった。
共学だと「美人でモテる子」が上だけど、女子校は「面白い子」が人気で…あとバスケが上手い子とか。恋愛やモテに振り回されない楽園でした。

ただ、楽園を出た時に衝撃を受けるんですよ。飲み会で女子がお酌しているの見て「意味わからん!」みたいな。
女子校出身者は飲み会でも笑いをとりにいくから。同級生は「脇でオナラの音を出しまーす!」って一発芸をしていました。

AM: 出るんですか?(笑)

アル: 出てました、そっくりな音が。
私もカラオケで『土俵の英雄』(リキシマンのテーマ)とか歌って、男にドン引きされたり。でも夫と意気投合したのは、カラオケで『シャアが来る!』をデュエットしたのがキッカケなので…まあ、男受けを捨ててよかったかなと。

AM: でもやっぱり「得するのは男に媚びれる女子では?」と思う時もあるんです(笑)。

アル: だけど、それで釣れるのはつまらない雑魚ですよ。男受けを狙えばチヤホヤはされるけど、チヤホヤ以上のものは得られない。
恋愛は選挙じゃないから、多数の票を獲得しても意味なくて、自分にピッタリの1票さえ手に入ればいい。その1票を手に入れるカギが「主体性」なんですよ。「自分で選んでゲットする」っていう。

「男に選ばれる」ってスタンスだと、男受けの呪縛に苦しみ続けなきゃいけないから。
私も昔は「男受けしないコンプレックス」に苦しんでいて、それが第二次こじらせ期でした。商社の合コンとか行くと、モテないしつまんないし…あとケンカが勃発したりして。

AM: ケンカですか?(笑)

アル: 男どもに「店員さんに偉そうな態度をとるな!」「女を貶めるような発言するな!」とか言っちゃうんですよね、我慢できない性格なんで。
それで「コンパに来るエリートとは合わない」と分かって、場所を変えたんです。地元のバーや飲み屋に通って、いろんな男と出会う中で、奥手なインテリやオタク男子には受けると分かった。

「王道モテはしないけど、私にも票田はある」と思えたことが自信につながって、第二次こじらせ期を脱出できたんです。

中身じゃなくパッケージを変えることはできる

AM: その時もぶつかり稽古したわけですね。確かに傷つくのを怖がって動かないと、ずっと変われないままですよね。

アル: 私は「サイヤ人方式」を採用してきました。戦って強くなるっていう。
打たれるのを怖がると、どんどん打たれ弱くなるから。結局それが一番しんどいと思う。ただ動かないと状況は変わらないけど、苦痛なことはしなくていいと思う。
たとえば私はお酒を飲みに行くのが好きだから、飲み屋通いも楽しく続けられた。そうやって持続するのがコツだから。

「素敵な出会いがあるかも」と期待しすぎないのもコツ。10回中、9回はないからね(笑)。「楽しみつつ、素敵な出会いがあればラッキー」くらいに思っていた方がいいです。 だから趣味のサークルやイベントとか、自分が楽しめそうな場所に通うのがオススメ。

AM: 苦痛じゃなくて、自分にできそうなことから始めましょうと。

アル: そう。たとえば私は男に媚びるのは苦痛だけど、女らしい服を着るのは平気。
むしろ「やったるで!」と気合いが入る。

AM: 服装や髪型を変えただけで、男の反応は一気に変わりますよね。

アル:中身を変えるのは難しいけど、パッケージならすぐに変えられるし。それに女は得な部分もありますよ。胸元や太ももをチラ見せして、ドキッと意識させられるし。
男がチンポをチラ見せしても意識されないし、ヘタしたら捕まるから。

AM: それは捕まりますね(笑)。

アル: あと男には「セクハラとかストーカーと思われるんじゃ?」って不安もある。
でも女が口説いても警戒されないから。女から手を握られたりデートに誘われたりしたら、男は基本喜びますよ。
<男は告白されたら8割OKするけど、女は2割しかOKしない>って説もある。もちろん人によるけど、基本は女からいく方が成功率は高い。