お互いに「いい嫁・いい夫」を求めない
AM: ほんと奪われますよね…。やっぱり「発想の転換」が大事なんですね。
アル: うん、「結婚はこういうもの」と決めつけない方がいいと思う。
まあ、うちは子どもがいないのが大きいけど。それも夫と話し合って決めたんです。「2人とも子育てよりやりたい事があるから、持たないでおこう」って。その部分もうまくマッチングした。
とはいえ私も昭和の女なんで「結婚したら子どもは作るものだ」と思っていて。そうじゃない選択肢を提示されて、目の前がパーッと開けました。「私、自由に生きていいんだ…!」って。
うちはお互いに「いい嫁・いい夫」を求めないから楽ですよ…って、ほんと寒いノロケですみませんね。
AM: 寒くないですよ(笑)。私も「いい嫁を求める人と結婚は無理だな」と思っていたんで。
アル: 無理だと自覚している方がいいと思う。「いい嫁を求めない相手を探そう」って考えられるから。
私は38歳だけど、アラフォー世代って「いい嫁にならなきゃ」って呪縛が強いんですよね。「家庭的で男を立てる女じゃなきゃダメ、そうじゃない自分は結婚できない」みたいな。
AM: 二十代はそこまで強い呪縛はないかもしれません。
アル: 男女共同参画世代ですよね。酒井順子さんのバブル世代は、専業主婦とキャリアウーマンが完全に二分化されている気がする。社会的な背景も影響しますよね。アラフォーは股裂き状態だと思う。
母親が専業主婦で「昭和の良妻賢母イメージ」もありつつ、「女も自立すべき」って教育を受けてきて。西川史子先生とか、そこに苦しんだのでは?と勝手に想像しています。
AM: そうかもしれません…。でも「働きながら家事育児もしなきゃ」ってプレッシャーは二十代もすごくあります。だから結婚に不安を抱いてしまう。
アル: それも思いこみが大きいんじゃないかな。独身の女友達も「結婚したら夫の朝ご飯を作らなきゃいけない」とか思っていて。でも現実は、ご飯とみそ汁と焼き魚より、バナナとシリアルの方が栄養とれたりするんですよ。
AM: (笑)。現実にはそうですよね。
アル: そう。で、夫も「ギリギリまで寝て、サッとバナナを食べて会社に行きたい」と望んでいたりするんです。
なにより「朝ご飯作らなくていいから、機嫌のいい奥さんでいてほしい」と望んでいますよ、世の夫たちは。