セックス徒然草最終回/BETSY

世の中のセックスハウツー記事はなんで甘いんだろう

世の中の女性向けセックスハウツー記事って、なぜこんなに甘いんだろう。「彼にかわいくおねだりしてみよう」みたいなアドバイスを見るたびに「世の中そんなに甘くないぞ」と思っていました。かわいくおねだりしたところで何も伝わらないからみんな困っているというのに……。

セックステクニックだってそうです。フェラのハウツー記事には、大体「玉を舐めよう」って書いてあるけれど、玉は袋に入っていて舐めることはできません。「袋の中でコロコロと転がる玉のどこを舐めろと?」

あまりにボンヤリしすぎていて実践では全然使えない。そんなネット記事にいつもモヤモヤしていました。もっと詳しくて、もっとリアルで、もっとちゃんと使えるセックステクニックが知りたい。私以外にもきっとそう思っている女性がいるはず。だったら、そういう人たちと情報を共有できたら楽しそう。そんな気持ちから始めたのが「ちょっとだけbitchな生き方(仮)」というブログでした。

「素敵ビッチのたのしい性活」

まだ名前も決まっていない(仮)のブログを読んだAM編集部からお声をかけていただき始まったのがこの連載「素敵ビッチのたのしい性活」です。文章を書くプロでもなければ、セックスのプロでもない、ド素人の私がコラムの連載なんて、と驚きましたが「3か月とかでもいいので」との言葉に思い切って始めたのが約13年前。まさかこんなに長く続くことになるとは、自分でも驚きです。

ちなみに「素敵ビッチ」とは、以前から友人だったラブライフアドバイザーのOliviAさんが、当時AMで連載していたコラム内で作った言葉で、自分主体でセックスを楽しむ女性を指します。私が“素敵な”ビッチなのかは今でもわかりませんが、この連載は日々の性的活動の中で気づいたこと、ちょっとした豆知識、簡単なセックステクニックなど、好き勝手に書く「エロの徒然草」として続けてきました。兼好法師ファンに怒られそうですが。

皆さんのおかげです

気づけば多くの方に読んでいただけるようになり、たくさんの悩み相談や質問も届きました。「突然のセックスチャンスなのにパンツが古いとき、ホテルに入る前のコンビニでパンツを買うのは変ですか?」といったユニークな質問から、「何度試しても痛くて入らない」といった深刻なお悩みまで、届いたのは女性たちからの生の声でした。そんな声に真面目に応えたくて、性科学の勉強もするようになりました。

さらに、AMの企画で男性向けのハウツー記事を書いたことをきっかけに「新しいセックス」という本を出版したり、密かにイベントに登壇したり、AVの監修をさせていただいたり。連載を始めたころの私には想像もできなかった経験をたくさんさせてもらいました。人生って本当に何が起こるかわかりませんね。

ここまで続けてこられたのは、読んで下さった皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。この連載は今回で終わりますが、私の性生活が終わるわけではありません。多分これからも、しょうもないエロいことから真面目なことまで、性について考えたり、調べたり、話したりしていくんだと思います。

最後に。この13年間、読んでくださった皆さんの性生活が、すこしでも楽しく、自由で、自分らしいものでありますように。

Text/BETSY