
今年の世相を表す漢字は「熊」が選ばれたそうですが、熊といわれれば一言も二言もいいたい! というのは、おおよそ10年近くの間、我が家で開催されているアラフィフ女たちの飲み会は「デンデラ会」と名付けられているからです。
SMのミストレスでありフィーメールバンド『イライザ&総括リンチ』のボーカルのイライザロイヤル嬢の「(この集まりは)デンデラよ!」という一言でネーミングされ、一部男性陣には「ミサンドリーの集会で男の悪口ばっかり言って盛り上がってるんだろ?」などと邪推されている我らがデンデラ会ですが、内情は全然違う。雪深い山奥でコミュニティを育むデンデラの女たちの敵は熊でありチンポではないように。
まぁそれはさておいて、最近のデンデラ会では、まったくもって誰の口からも色っぽい話があがってこない。というかデンデラ以外との同世代の女たちとの飲みでもまったくそう。というのは、恋やセックスからはもう卒業モードだったり、いまだセックスや恋の悩みを抱えていたとて、これまでの経験値でもって自身のみで解決されてしまうし、そもそもの関心が健康とか親の介護とかに移りつつある。しかし、そんな世知辛い話ばかりしていても辛気臭くなるだけなので、結局は美味いメシとか最近に訪れた旅行先の情報交換に落ち着く。
アラフィフのセックスレス事情
唯一色気のある話があるとすれば、セックスレスについてで、しかしこれは難しい。というのもセックスレス気味というのであれば対処の仕様もあるけれど、アラフィフでセックスレスなんて、もう大概に年季が入っているわけで、それはもう取り戻すのは至難の業というかほぼほぼ不可能としかいいようがない。
しかもセックスレスで悩んでいる女たちは、いわゆる女を捨てているというルックスではなく、むしろ十分に現役感は保っているので「努力は怠っていないのにセックスに辿り着けない」ことの理不尽さに悶えつつ、「若い頃は当然に手に入れられていたものが手に入らない」という現実に絶望をしているダブルパンチ。
唯一の、セックスを取り戻す解決方法とすればマチアプで出会った男なり、ハプバーで漁るなり、女風を利用するなりの、外注することだけれども、誰とでもしたいわけではなく「パートナーとしたいんだ!」ということであれば行き止まりなわけで、女友達としてできることといえば愚痴を聞くくらい……と思っていたのだけど、もうひとつ思いついた。セックスレスの経験のある男性に聞き取り調査をすることだ!
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