私は自慰を見られたい派!シスターフッドみたいに変態も連携できるといい

誰かの独りよがりな行動を批判する際、「オナニーを見せられている気分」とか「自己満オナニー」とか「オナニー大公開」といったふうに“オナニー”という言葉を使うことが多々あります。他人のオナニーは、見る側からすると決して気分がよくなるものでも、楽しいものでもないってことだと思うんですが、困ったことに、世の中にはオナニー――比喩としてオナニーではなく、マンズリおよびゼンズリ――を、人に見せたい/人に見られたいという人がそこそこ存在する……というか、わたしもわりとその癖を持っていて、ベッドの上で “目の前でオナニーしてみてよ”と提案されるたび、「ナイス!」と心が躍ります

「他人のオナニーは、見る側からすると決して気分がよくなるものでも、楽しいものでもない」と先には書きましたが、若い女であったわたしのオナニーは嘲笑われて却下されるどころか、むしろ積極的に見たいと言ってくれる人も多かった。ゆえに割と楽に性癖を満たしてきたのだけれど、だからこそ考えることがあります。もしもわたしが、彼女もセフレもできる見込みのない冴えないタイプの男性に生まれていたならば、どうしていただろうかと。

路上で「僕のオナニー、見てくれませんか?」と声掛けするような……それが上手くいかないことに業を煮やし、よもや暗闇で女性を待ち受けてシコシコしているとこを見せつけるような……そんな行動をすることはないとは信じている(信じたい)し、現実的なところで、オナクラに行き、きちんと対価をお支払いして、欲望を満たしていたのではないかと思う。ああ、オナクラがあってよかった!というふうに「彼女もセフレもできる見込みのない冴えないタイプでありながら、オナニーを見られたい男性」の気持ちを想像することはできるけれど、むしろ難しいのは男女問わず「絶対にオナニーしているところを見られたくない」という人の気持ちにシンクロすることです。