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相手のためと思っても違う場合もある「家事以外の役割分担」

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先日、夫と結婚記念日の会食をした。
前回危惧したようなことは言われなかったが「庭の草を抜いてくれないか」とは言われたので、そのアンサーとして「庭をコンクリートで埋め立てる工事」についてその場でググった。

ちなみに、工事費は20万程度だった、意外と安い。
これが庭ではなく人をコンクリで埋める、だったらゼロが1個増えるだろうから破格と言ってもいいだろう。

「たった20万円で、あなたも草草草草言わなくて済むようになる」
「俺はそんなに草草草草言っているだろうか」

まるで夫が、最近カナダで合法になったヤツ中毒みたいになってしまったが、まさに大草原不可避の楽しい会合であった。

そんなわけで今回のテーマは「家事以外の役割分担」である。
夫は庭の草を取り、私はそこにコンクリを流し込む、など日常業務に関してはある程度分担されている。それとは別に「何か高い物を買う」「旅行へ行く」などイレギュラーかつデカい行事の時は、どちらが計画を立て、どちらに決定権があるか、という話である。

「何か高い物を買う」と言っても「家の屋根」とか、緊急かつ必需なものを買う場合は話し合う必要すらないだろうが、問題は絶対必要というわけでもない上、片方しか欲しがってないものを買う場合だ。

「ねえこれ買っていい?」
「どこにそんな金があるんだ仕事もしてねえくせに」
「私だって毎日働いてるし」
「主婦は仕事じゃねえだろ」

このように「アームストロンガ―がほしい」というだけの話だったはずが、気づいたら「最初から筋トレなんかいらなかったんや」という力で相手の首を絞めているような事態になりかねない。

しかし私は結婚して以来「これ買っていい?」と夫に聞いたことがない。自分の金で勝手に買うからだ。よって私も夫が借金とかせず、自分の金でやるというなら、庭に自分の胸像を作っても文句は言わない。私も出版社に自分の顔が印刷されたTシャツとか作られているのでイーブンだ。

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