TOFUFUの他の連載陣のコラムをいつも楽しみに読んでいる。
最近では、ティナ助さんの「AVを見る男の人が無理」というコラムが興味深かった。
「AVを見た痕跡を発見すると100年の恋も一気に冷める」と書いてらしたが、エロ漫画や官能小説もNGなのだろうか?それとも、人物に奥行きがなければOKなのだろうか?
「これは無理」という地雷ポイントは人それぞれだろう。
私でいうと、エロ系はオールOKだ。以前のコラムに書いたが、昔、夫のエロ本やAVライブラリーを見て「そうか、お前、デブ専か…」と気づいた。それ以来、デブの女の子の動画やグラビアを見つけると教えてあげるのだが、「これは無差別級だ」「ワールドクラスだ」と喜んでくれるので嬉しい。
女友達も夫のAVライブラリーを見たそうで「全員、ブスの女の子だったんですよ」と言っていた。夫に「どういう基準で選んでるの?」と聞くと「俺はカワイイ子しか買わない!」と胸を張られて「私のことカワイイって言ってるけど、お前、自覚のないブス専か…」とショックを受けたという。
私の100年の恋も冷める地雷は何か?と考えると、絶対に許せないのは、男尊女卑系や差別系の発言をする男だ。どんなに惚れていても、その手の発言を聞いた瞬間「たわごとは地獄の鬼にでも言え!」と秘孔を連打する。
スピリチュアル系の男も苦手だが、「俺はアナルにパワーストーンを入れるからキミも膣に入れてくれ」等と強要されない限り、ギリギリ許せるような気がする。
アナルにパワーストーン以上に許せないのは?と考えると「イキってる男」だろう。
「イキる」とは関西弁で「かっこつける」という意味だ。関西はイキりに厳しい土地柄で、幼少期から「オレ給食食べんのメッチャ早いで!」「お前なにイキってんねん!」と糾弾される。
私の働いていた広告業界では、イキってる男をよく見かけた。
彼らのFacebookを見ると「LAのタフな出張から帰国…ふう。シングルモルトで心地よい疲れを癒す」みたいな文章と共に、バーのカウンターの写真(煙草とライターも必ず映す)がアップされている。
彼らは「昔の同僚と再会して飲んだ」というだけの話を30行ぐらいギッシリ書く。
「かつての戦友たちと盃を交わす。みんないい面構えをしていて、あの頃の熱い記憶がよみがえる。それぞれが素敵に成長していて、多くの気づきと刺激をもらった。俺もまだまだ勝負できるし、成長できる。未来はもっとワクワクする景色を見てみたい、己のミッションにコミットメントしていきたい…そんな覚悟を強くした夜。いやぁ、酔っ払いました(笑) 貴重な機会をくれたFacebookに感謝」
みたいな。
本当は30行ぐらい書きたかったが、自分の中にそれ系の語彙がないので無理だった。
彼らは「仲間に感謝」「家族に感謝」「地球に感謝」「馬刺しに感謝」とあらゆるものに感謝して、何かというとワクワクし、すきあらば気づきと刺激をもらって成長の機会にする。あとちょいちょい英語も挟んでくる。
「きっと人生は、まだまだ面白い。Life is dancing!」みたいな文章を読むたび、女友達と「見たあれ?ww」「Life is dancing!ww」「今年の流行語大賞やなww」とメッセージを送り合って盛り上がるので、私もイキってる彼らに感謝すべきかもしれない。
実際、Facebookの投稿が途絶えると寂しいし、ひさしぶりに30行ぐらいの投稿があると「よっ、待ってました!成駒屋!」とビッシャビシャになる。ほとんどの人は長文をろくに読まずイイネを押すのだろうが、私は「うわあ、こういうこと書いて恥ずかしくないのかなー!」と超ワクワクしながら読んでいる。
彼らは「オナラをしたらウンコが漏れた」みたいなことは絶対書かない。オナラをしたらウンコが漏れたと書く方が「わかる、下痢の時は特にね!」と共感のイイネをもらえると思うが、「そんなリスクマネジメントもできないなんて、意識が低いと思われる」と避けるのだろう。
Life is dancing!
このフレーズは広告会社の元先輩がマジに書いていたのだが、彼がもしこのコラムを目にしたら、私のFacebookの友達が1人減るはずだ。