妄想力を鍛えるチャレンジ

「妻は聖女や娼婦にならなくていい」の記事でも書いたが、妻に完璧を求める男、「結婚しても女を忘れず美しくあれ」と望むような男は、「子どもができて妻が変わってしまった」と妻のせいにして浮気するのだ。

そもそも付き合いが長くなると、新鮮味が薄れてムラムラしなくなるのは必定。 結婚後もセックスを続けたければ、ボディや膣圧よりも妄想力を鍛えるのがオススメだ。

私の場合、行為中に「自分が男になって承太郎をオラオラ犯す」といった脳内オカズを駆使しているが、承太郎のようにセクシーなキャラじゃなく、全然セクシーじゃないキャラで抜ける方が妄想力は鍛えられるだろう。

そこで「鈴木宗男で抜けるか?」と考えてみた。 乙女ゲーのシナリオを多数手がけた者として、妄想の翼を広げてみたのが以下である。

宗男とアルテイシア~白い恋人~

北海道の吹雪の中で行き倒れ、寒さに震える私。

そこへ「どうしましたかー!!」と拡声器で叫びながら、選挙カーで駆けつけた小柄な紳士。

宗男「お嬢さん、お名前は?」

アル「アルテイシアです…」

宗男「ロシアの方ですか?」

アル「いいえ、ペンネームです。つかロシア人には見えますか?」

宗男「見えません。とりあえず、温かい場所へ移動しましょう」

【場面転換】

アル「ここは…ムネオハウス?」

宗男「ええ。ひとまずこれでも飲んでください、温まりますよ」

そういって彼は笑顔でマグカップを手渡してくれる。

宗男「親友の松山千春から送られたコーンスープです」

アル「そういえばCMで曲が使われてましたね…あったかい…」

その時、いきなり彼が手を握ってきた。

(さすが政治家、硬い握手…どうしよう、顔が赤くなっちゃうよ…!)

アル「い、いけませんわ、あなたは妻子のいる身でしょう?

不倫なんて公になったら、またマスコミに叩かれてしまう…」

宗男「私は疑惑の総合商社と呼ばれた男ですよ?過去のスキャンダルを考えたら、不倫ごときなんぼのものか」

つぶらな瞳で見つめられ、鼓動が一気に加速する。

(トクントクン…静まれ心臓!)

宗男「私には元駐日ロシア大使との間に太いパイプがあります、2人でサハリンへ逃げましょう」

アル「サハリン…ですか…?」

見つめ合ったまま、ゆっくりと2人の唇が近づいた―――

その時、

バーン!!!

大きな音を立ててドアが開く。

???「イケマセーン!!」

アル「あ、あなたは…ムルアカさん…?!」

 ムルアカさんとは、鈴木宗男氏の元私設秘書(ザイール出身)である。ここからのBL展開も考えてみたが、股も心も微動だにしなかった。

 ちなみに「収監中の宗男、刑務所の女医のアルテイシア、2人の間に恋が芽生えて」というプリズンブレイク的な設定でも考えたが無理だった。私もまだまだ修行が足りない。

 もっと妄想力を鍛えて、どんなオカズでも抜ける伝説の勇者を目指したいと思う。

Text/アルテイシア
※2016年10月18日に「TOFUFU」で掲載しました

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