もも肉は地鶏かブラジル産か?夫婦がお金の使い方に疑惑を持たない方法

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離婚をする理由として、性格の不一致が最大と前回申し上げましたが、その次は何だかご存知でしょうか。
男性では『(妻による)精神的虐待』で、女性では『(夫が)生活費を渡さない』です。

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※グラフは『司法統計』(平成26年)より筆者作成

ちなみに、女性の6番目には『浪費』が入ってきます。これは男女ともに多い。

『(夫が妻に)生活費を渡さない』背景には、女性活躍だ何だといっても、男性のほうが女性より収入があること、出産を機に女性が退社をする状況があることが考えられます。全体的な傾向としては、男性のほうが経済的に優位ですからね。

これを『浪費』とセットにすると、お金をどう使うかについて夫婦間で見解の相違がある人が多いという話と考えられます。離婚に至らぬまでも夫婦の間でお金の使い方にギャップがあってお困りのご家庭は多いですよね。

ということで、今回は夫婦間でのお金の使い方のギャップがあったときの対処法を考えてみましょう。

人生観が違えばお金の使い方も変わる

まず、大前提として、お金の使い方にはその人の人生観が出るということを確認しておきたいところです。
お金を無尽蔵に使える人はごくわずかで、ほとんどの人は限られたお金を自分が使いたいものに(意識的にも、無意識的にも)優先的に割り振って使っています。

友達と遊ぶのが好きなら交際費、旅行が好きなら旅費、好きな趣味があるなら遊興費、ご飯を食べるのが好きなら食費や外食費などなど。

他人からすると「あの人、なんでこんな意味もない物にお金を使ってるの?」と疑問に思うものでも、本人からすれば重要なんですよね。『浪費』なんてつもりはない、生きていく上で当然使うべき支出です。

このようにお金の使い方の違いが人生観に絡む重要なものと考えておかないと、大事に発展することがあります。

例えば、相手のお金の使い道を変えようとして、本人が大切にしているもの(コレクション品など)を捨てちゃったりとか。これって、捨てる方はくだらないゴミとして捨てていても、相手にとっては人生を否定されたようなものですからね。相手が好きな人だからこそ余計にやられたら辛い。

「自分は自由にお金を使えないのに!」と不満を抱えるなら

ただ、どうしても、よく分からないことにお金を使っているのをみて許せない気持ちになるのも事実です。特に、自分が自分のためにお金を使っておらず、家族のためにお金を使っている時はそうですよね。不公平じゃないかって。

そういう不満を抱えるときに少し考えておくといいのは、家族のことでどれくらいお金がかかるか、お金をかけるか夫婦で会話をしたかどうか、です。
自分が家族のためにお金を払うのは、そういう話を夫婦でしてから決めたことなのか。「私が頑張らなきゃ!」と自ら犠牲になっていないか。

「将来持ち家が欲しいから、子どもを医学部に進学させたいから、あなたも節約に貢献してよ!」と一方的に言っても、それはあくまでその人の希望です。
もし、パートナーが一生賃貸でいい、子どもを公立学校に通わせたいと考えていたらどうか。そもそも、子ども自体がいらないかもしれない。

こういうことが確認されていないと、家族のための支出というのもハッキリしません。

本人は勝手に家族のためと思っていて、他の家族は不要だと思っている支出が家族のための支出と呼べるでしょうか。「みんなでアウトドアに行きたいから車を四駆に買い替えたい」と言われても、家族がアウトドアに行きたいということでなければ、車の購入費は家族のための支出ではないでしょう。

経済的DVならまだしも、お金の使い方に決まった答えはないので、夫婦で話し合って決めるべきです。