「男のために女磨きしろ」「だが断る」
一方、女性誌のセックス特集は「ボディやテクを磨け」「ムード作りをしろ」など、セックスには努力が必要だと説く。
しかしペニスはプレッシャーに弱い棒。セクシーな下着でアロマをたいて鬼気迫る表情で膣トレとかされたら、むしろ萎えるだろう。
女の側も「完璧ボディを目指せ」などプレッシャーをかけられたら、永遠にセックスなどできない。
私は「男のために女磨きしろ」と言われたら「だが断る」と岸辺露伴なみにキッパリ返す人間だ。
膣圧を鍛えるのも未来の自分の尿漏れ対策のためだし、ムダ毛の処理も自分が快適に過ごすためにやっている。
そんなわけで、このたびVIO脱毛にトライした。
脱毛済みの友人たちから「スッキリ清潔で快適」「夏でも股間が痒くならない」「股が一休さんみたいでカワイイ」と聞かされ、そりゃイイネ!と思ったからだ。
私は医療レーザー脱毛を選んだのだが、事前にHPを見ると「輪ゴムで弾く程度の痛みです」と書かれていた。それなら大丈夫かも、といざ施術を受けてみると…「これ電撃ネットワークのゴムパッチンやないか!!」
あまりの痛みに「小陰唇、燃えてませんか?」とスタッフに聞くと「燃えてませんよ」とにっこり返されたが、Oラインに至っては「会陰地方が火事よ~!!」と叫びたいほどだった。
もともと私は痛みに弱い方なので、「次回は2時間前に麻酔クリームを塗ってきてください、ラップを巻くとより浸透します」とクリームを渡された。
そこで二回目の施術前、自宅で股ぐらにクリームを塗り、クレラップを巻いてみた。
クレラップガールズもこんな使い方をされているとは想像しないだろう。
透明のふんどし風のいでたちで鏡の前で仁王立ちすると「自分は何をやってるんだ?」という気になった。
その姿で夫の部屋に行き「なあこれどう思う」と聞くと「キミは何をやってるんだ?」ともっともな返しをされた。
夫の方は、妻の股がツルツルだろうがボサボサだろうが、どうでもよい人間だ。
以前、バーで「女のムダ毛とか萎えるよなー!」と騒ぐ男どもに、夫は「人間が猿から進化したのを知らないのか?キミたちは共和党員か」と鋭く切り返していた。
女の体毛に文句を抜かす連中など、波紋のスパークで頭髪を全部むしってやればよい。