どこからが浮気かは人によって違う

浮気の定義は、冒頭に挙げたような離婚事由になるぐらい明確な肉体関係があれば、誰も異論はないんですが、それ未満の行為は、人によって考え方が違います。

配偶者の人間関係を完全にコントロールすることなんてできません。

自分には浮気だと思っても、相手は浮気だと思っていないケースが、長い結婚生活の中でありえるのです。そんなとき「それ、浮気じゃん!」「え、浮気じゃないでしょ!?」ということで揉めることになります。

ちょっとしたいざこざで済めばいいですが、相手が浮気だとは思わずにやっていたために、自分としては「浮気をされた!」というイメージが残ることがあります。これによって、相手との信頼関係が崩れることもあるかもしれない。

だから、「どこからが浮気かどうか」を揉める前に、事前に話しておくことをお勧めしたいのです。

事前に「私はこの辺から浮気だと思うから、できればやらないでくれると嬉しいな」「いやいや、さすがにそれは厳しいから、ここまでは許してよ」「うーん、それならこんな条件付きなら……」などと、ある程度妥協点まで話しておけば、相手も注意できるし、自分も無駄にヤキモキしないで済みます。

「どこからが浮気かどうか」アンケート

とはいっても、何をどう話せばいいか分からない人もいると思います。「どんなセックスをしたいのか」と同様に、やはり性に絡む話題ですから、面と向かって話すことに抵抗がある人もいらっしゃるでしょう。

そんな人のために、どんな行為が浮気になるか、意見が分かれるポイントを整理しました。
アンケートだと思って、夫婦で確認してみてください。

~「どこからか浮気かどうか」アンケート~

次の項目のうち、どちらを浮気だと思いますか?

・接触が複数回か、一度だけか
・一対一で会っているのか(話しているか)、他にも人がいるか
・相手は一見さんか、以前からの知り合いか
・肉体的な接触があるか、ないか
・配偶者が好意を伝えているか、伝えていないか

左側を全部選んでも浮気だとは思わない人と、右側を全部選んでも浮気だと思う人ならば、まず結婚生活は苦労すると思います。

それぐらい極端ではなくとも、グラデーションはあって、微妙に浮気の定義は違うものです。
どこが譲れないところなのか、どうして譲れないのか、気になるのかを重点的に話してみてください。

個人的には、この「どこからが浮気かどうか」問題については結婚する前に確認しておくことをお勧めしたいですけどね。

著しく乖離していることが分かれば、結婚しないことも考えられますし、実は自分の認識があまりに偏っているということであれば、自分の認知の歪みをどう修正するかを早めに検討することができます。

いざ起きてから考えるんでもいいですけど、その時になるとなかなか冷静になれないものです。

世の中、浮気で揉める夫婦はたくさんいることをみなさん知っているわけですから、自分たちも遭遇するかもしれないと事前にシミュレーションしておくのは、悪いことではありません。

Text/斗比主閲子