怒りっぽい人は「心中穏やかではない人」

他人に攻撃的な人は、ハリネズミみたいな感じで、周りからの防御反応で棘を出しています。攻撃的でない人でも、他人から「バカ」とか言われたり、叩かれたりしたら、反応して怒りますよね。すごく怒りっぽい人は、他人から嘲笑されたとか大事にされていないと思うハードルが物凄く低いんです。

わざわざ私が加害者の思考パターンを説明しているのは「加害者は本人が被害者だと思っているんだから、あなたのほうが実は加害者で改善をしなければならない」と言いたいわけではありません。

怒りっぽい人を、理解できない恐ろしいモンスターに仕立て上げるより、心の中が平穏ではない可哀想な人と見たほうが対処しやすいという発想からです。

冒頭で紹介した議員もそうですけど、四六時中怒ってばっかりって、相当シンドいですからね。

怒りはコントロールできる

怒りっぽい人が周りにいたり、自分が怒りっぽかったりして、どうにか「怒り」を制御したいと考えているなら、できることはあります。『アンガーマネジメント』です。

詳しくは専門家の指導を受けるか、たくさん本が出ているのでそちらを参照してもらうとして、ざっくり説明すると、怒りの存在を認めて、コントロール方法を学ぶというものです。ちゃんと研究されていて、エビデンスもあるものですから、安心してください。

基本的な考え方としては、「怒り」を抑え込むとか悪いものと思わず、なぜ怒るかを分析し、怒る代わりに何をすると気が楽になるかを練習するものです。

怒りっぽいと言っても、特別に反応してしまうものがあるわけで、それをできるだけ具体的に分析し、どうしてそれに「怒り」を抱くかを考えます。そして、そういう出来事に遭遇したときに、深呼吸をするとか、距離を取るとか、対策の方も練習します。

もちろん、更年期障害だとか、生理前だとか、他にも色んな理由でイライラすることはありますから、『アンガーマネジメント』が万能というわけではありません。一つの有力な対処法として知っておくといいと思います。