そんなことに薄々気付きはじめた頃。彼が「男友達と朝まで飲みに行く」と言いだしたので「本当に男友達なのか信じられませんが、どうぞ〜(笑)」という嫌味を言ったら「いつまで終わったことを根に持ってんの?」と逆ギレされた。
このとき、自分が可哀想で恥ずかしくなった。私はずっと忘れよう、前を向こうと努力をしてきたが、これは独りよがりな努力に過ぎなかったのだから。
そして、彼とはこれをキッカケに別れることにした。さようならは私から。
彼の家に転がっていたペンを取り、一言「私がもう可哀想だから別れてください」と書いたメモを残して家を出た。最後は少しでもイイオンナだと思われたかったのだろう。精一杯カッコつけてやった。
自分を大事にするために、別れたい
今となってはそんなに恨みもないが、「裏切られた」という経験だけは、しっかりと今も傷跡となって残っている。コイツに浮気をされて以降、男性からアプローチを受けても、「どうせお前も浮気するだろ!」と卑屈になってしまったし。
その末、「どうしても復讐してやりたい……!」なんて気持ちになったから、別れてから今までずっと復讐してる。
私の復讐とは、お前がいなくても幸せに過ごしているということ。
こんな経験を経た結果、今の私は“浮気をされたら、好きだからこそ別れたい”。そう思っている。
そんな簡単にいくかは分からないけど、そう思っている。自分を大事にするために。
まあ、そもそも、浮気なんてすんじゃねぇよと思っている。
拝啓、浮気男様。
街中でお前の顔のポスターを見るたびに舌打ちしてるけど、幸せになってね。(大嘘)
Text/妹尾ユウカ
初出:2019.04.28
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