姉妹でカフェをオープンしたものの、中々お客は来ない。そんな時、妹が思いついたのが物々交換!?
高校生のときに台北でイー・ツーイェン監督にスカウトされ、『藍色夏恋』でデビューしたグイ・ルンメイが主演を務める、台北を舞台としたオシャレなカフェストーリー。監督は、数々の短編映画、CMで賞を獲得し、初長編映画『命帯追遂』でトリノ映画祭新人監督賞など国際的に高い評価を受けたシアオ・ヤーチュアン。
「あなたにとって一番大切なものは何でしょうか?」脱OLした姉妹二人があなたの”価値”を問います。
OLからカフェのオーナーに転身したドゥアル(グイ・ルンメイ)と、妹のチャンアル(リン・チェンシー)。遂に念願のカフェを台北にオープンします。しかし、開店したもののお客が全く入らない。そこでチャンアルがアイデアを思いつきます。
「カフェで”物々交換”してみてはどうかな?」
結果、様々な物が持ち運ばれ、やがて物々交換はドゥアルのカフェの魅力となっていきます。
そんなある日、一人の男性がお店にやって来ました。世界35都市で集めた35個の石鹸を、何か特別なものと交換したいというのです。彼が語る石鹸のエキゾチックな物語にドゥアルは魅せられます。
やがて、物々交換をきっかけに姉妹の価値観は少しづつ変わっていき――。
人生の価値は人それぞれ。お金が一番大切という人はいるだろうし、とにかく結婚すれば私は幸せなんだという人もいる。
でも、それは本当にあなたにとって価値のあるものですか?
もしかしたら、周囲に流されたり、見栄をはったりした結果たどり着いた、少し曲がってしまった価値観かもしれません。
この映画でモチーフとなっている物々交換は、お金での交換ではないからこそ、観る人に”何が自分にとって本当に一番大切なのか?”ということを考えさせてくれます。
今、あなたが持っているものと交換してまでほしい物は、一体何でしょうか?
4月14日(土)よりシネマート六本木より全国で順次ロードショー
監督・脚本:シアオ・ヤーチュアン(蕭雅全)
キャスト:グイ・ルンメイ(桂綸鎂)、リン・チェンシー(林辰唏)、チャン・ハン(張翰)、中孝介(特別出演)
配給:ユナイテッドピープル
原題:第36個故事/2010年/台湾映画/81分
Text/Michihiro Takeuchi