会話は大切です。黙っていても気持ちは伝わらない。
不機嫌になると黙ってしまう癖があるけど、それでは相手に怒っていることも伝わらないし、ますます怒りを増幅させるだけ。特に男女間で、黙っていて相手に気持ちを伝えられるなんて幻想でしょう。そんな事ができるのはフォースの力くらいです。
何でも言い合えるカップルが理想。この映画のジェシーとセリーヌは、まさにそれです。
列車で偶然出会った男女を描いた『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)』(1995)。その9年後の二人を描いた『ビフォア・サンセット』(2004)。さらに9年を経た二人を描いた本作は、監督がリチャード・リンクレイター、主演がイーサン・ホーク、ジュリー・デルピー。
18年間、今の高校3年生くらいの子が産まれた頃からこの三人で貫き通しているのです。
世界中にファンを生んだ『ビフォア』シリーズ最新作。出会った頃と違い、もはや青春とはほど遠い年齢になった二人のラブロマンスとは一体?
初々しかった二人の姿はどこに…?
【簡単なあらすじ】
小説家のジェシー(イーサン・ホーク)と環境活動家のセリーヌ(ジュリー・デルピー)は双子の娘に恵まれ、幸せな家族を築いていた。しかし、元妻と関係が良くないジェシーはそのせいで息子に会えず、苦悩する。
一方、セリーヌは先が見えない仕事に頭を抱えていた。そんな中、ジェシーが息子のいるシカゴに引っ越そうと提案したことにセリーヌが激怒する。
別荘で子どもたちを預かってもらい、教会、海辺などで夕日を眺めながら二人だけの時間を作り、リラックスした時を過ごすジェシーとセリーヌ。しかし、ちょっとした会話のすれ違いから、再び険悪なムードとなり、セリーヌがホテルの部屋を飛び出してしまう……。