孤独になる瞬間って、誰にでもあると思います。
残業で、真っ暗なオフィスに一人きり。恋人と別れて、真っ暗な部屋に一人きり。暗闇の中でスマホの光だけを頼りに、SNSに逃げ込んでみたり、手当たり次第メールしてみたり、でも返事は全然来なかったり。
そのような“孤独”を表現するときに、よく映画などで使われる言い回しがある。
「まるで宇宙空間を一人漂ってるみたい……」
でも、この映画は本当に宇宙で一人きり。ホンモノの真っ暗闇に放り込まれた、孤独以上の孤独を体験する一人の女性のお話です。
観終わった後はその衝撃にしばらく立ち尽くす。こんな映像体験は、いまだかつて無いのですから。
地球で「グラビティ=重力」を体感する全人類必見の映画が生まれてしまったのです。
『天国の口、終わりの楽園。』で一躍脚光を浴び、『トゥモロー・ワールド』の緊張感溢れる長回し撮影で世界を驚かせたアルフォンソ・キュアロン監督が今回挑んだのは、「宇宙」。無重力空間の再現とも言える圧巻のカメラワーク。まるで観る者まで宇宙に漂っている気分になる体験は、間違いなく映画史に刻み込まれることでしょう。
この歴史的作品の主人公を演じるのは、サンドラ・ブロック。彼女をサポートするベテラン宇宙飛行士役をジョージ・クルーニーが演じます。
ここで重要なポイントがあります。なんと、この映画のキャストはほぼ二人のみ。それ故に、宇宙空間における孤独感がより際立っているのです。
日常で恐怖や孤独を感じているすべての人に贈る超大作
【簡単なあらすじ】
地表から60万メートル離れた宇宙空間。そこで作業をするメディカル・エンジニアのストーン博士(サンドラ・ブロック)と、ベテラン宇宙飛行士のマット(ジョージ・クルーニー)は、予期せぬ事態に見舞われてしまう。
人工衛星の破片が彼らを襲い、乗っていた宇宙船は大破。二人はたった一本のロープに繋がれ、酸素も残り僅か。真っ暗闇の宇宙空間で孤独に漂うことになる。
絶望的な状況で、二人は果たして無事地球へと生還することができるのか――。