人を愛するとき、誰もがその愛こそは永遠だと信じるでしょう。しかし、時が経つと価値観や体の衰えにより変化していくもの……。それでも、最期までお互いを支え、愛し合う老夫婦の感動的なお話を紹介します。
監督は前作『白いリボン』に続いて2作連続、カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞したミヒャエル・ハネケ。彼の作り出す重厚感のあるドラマでジャン=ルイ・トランティニャン、エマニュエル・リヴァの2人が老夫婦を演じ、「本当の愛とは何か?」と観る者に投げかけます。
パリの高級マンションに暮らす音楽家夫婦のジョルジュ(ジャン=ルイ・トランティニャン)とアンヌ(エマニュエル・リヴァ)。幸せな日々を送っていた2人だが、ある日突然アンヌが病に倒れ、車椅子生活を余儀なくされる。医者嫌いの彼女の気持ちを受け入れ、ジョルジュは自宅で共に暮らすことを決める。
やがてアンヌの病状が悪化し、終わりの時が近づく。うつろな意識の彼女に向かって、ジョルジュは2人の大切な思い出を語り出す――。
愛する者の最期、そして愛の行く末とは……。
その答えは、ジョルジュとアンヌが教えてくれるはず。老いと死、あらゆる障害に霞まされることのない2人の愛する姿に打ちのめされることでしょう。
あなたには、人生を最期まで共にしたい大切な人はいますか?
2人の思い出のアルバムを更新させるために、この映画をご一緒に。
3月9日(土)よりBunkamura ル・シネマ、銀座テアトルシネマ、新宿武蔵野館他全国ロードショー
監督:ミヒャエル・ハネケ
キャスト:ジャン=ルイ・トランティニャン、エマニュエル・リヴァ、イザベル・ユペール、アレクサンドル・タロー、ウィリアム・シメル
配給:ロングライド
原題:AMOUR/2012年/フランス・ドイツ・オーストリア/127分
URL:映画『愛、アムール』公式サイト
Text/Michihiro Takeuchi