神話をモチーフにした、男女の恋のもつれとは『ヴィーナス・イン・エロス』

ヴィーナス・イン・エロス 天使たちの詩歌(うた) 今井孝子 原紗央莉 アラン・ビンセント、 ソノヤ マーティン・コリンズ ダレン・エリス オープンセサミ Venus in Eros

 神話にも恋やジェラシーがある──。これまでの映画の既成概念を打ち破る、幻想的で美しい恋の悲劇が幕を開けます。
主演のヴィーナス役をアジア各国で名を馳せるセクシー女優・原紗央莉、ダビデ役を世界的トップダンサー・アラン・ビンセントが演じます。本作が初監督作品になる今井孝子はジャーナリストで活躍する傍らダンスの造詣にも深く、ダンスと音楽を融合した無声映画的なアプローチで神話とファンタジーの恋愛模様を美しく、そして切なく描きます。

 ある深い森で佇むヴィーナス(原紗央莉)の像。春になると、ヴィーナスの傍に新たにダビデ(アラン・ビンセント)とエロス(マーティン・コリンズ)の像が二体据えられた。ヴィーナスは、一瞬にしてダビデに恋心を抱く。
ある日、ヴィーナスは夢を見る。人間に変身したヴィーナスはダビデが自分を愛していることを知る。それに嫉妬したエロスは彫刻家の心を操り、ヴィーナスを破壊させようとする。恋のもつれはやがて、悲劇を迎える――。

 幻想的な映像と物語に、まるで森の中に迷い込んだ錯覚を味わいます。それは恋の迷路にも似ているかも知れません。
まるで本物の彫像のようなヴィーナスとダビデ、エロスを演じる3人の美しい肢体に酔いしれてください。
恋をすると、あなたはヴィーナス? それともエロス?
どちらにしてもダビデを思いやり、その愛を手に入れたいものですね。

ヴィーナス・イン・エロス 天使たちの詩歌(うた) 今井孝子 原紗央莉 アラン・ビンセント、 ソノヤ マーティン・コリンズ ダレン・エリス オープンセサミ Venus in Eros

10月20日(土)よりオーディトリウム渋谷にて期間限定レイトショー

監督・脚本:今井孝子
キャスト:原紗央莉、アラン・ビンセント、ソノヤ、マーティン・コリンズ、ダレン・エリス
配給:オープンセサミ
原題:Venus in Eros /2012年/イギリス・日本合作映画/83分
URL:映画『ヴィーナス・イン・エロス 天使たちの詩歌(うた)』

Text/Michihiro Takeuchi