父は一人で、母は一人だ。すべての人に共通するのは、生物学的な父も母もこの世にたった一つだけの存在であること。
でも、家族は? 時と場合によって形を変え、数を増やしていく。膨らんでいくものもあれば、消えて無くなるものもある。
この家族は食卓を囲み、苦楽を共にし、互いに衝突する。そこに親がいなくても“新しい家族”を作る。そんな鎌倉で暮らす四姉妹のお話です。
『誰も知らない』『そして父になる』など国内のみならず国際的な評価が高い是枝裕和監督が、第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞やマンガ大賞2013を受賞した吉田秋生の人気コミックを実写映画化。
綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずといった“奇跡のDNA”を持つ、今をときめく錚々たる顔ぶれが四姉妹を演じ、女性陣に限らず加瀬亮、リリー・フランキー、鈴木亮平、池田貴史といったバラエティに富んだ男性陣キャストがいい味を出しています。
(C)2015吉田秋生・小学館/「海街diary」製作委員会
淡い色彩と光に溢れた鎌倉の風景がなぜか懐かしい。
是枝監督らしく、豪華キャストなのに全員が素朴に思える自然な描写に満ちた作品に仕上がっています。
【簡単なあらすじ】
鎌倉に暮らす長女・幸(綾瀬はるか)、次女・佳乃(長澤まさみ)、三女・千佳(夏帆)のもとに、15年前に家を出て以来疎遠の父の訃報が届く。
葬儀に出席するために山形へ向かった3人は、腹違いの妹・すず(広瀬すず)と初めて対面する。
まだ14歳ながら、葬儀で気丈に振る舞うすず。その姿を見た幸は彼女を放っておけず、「一緒に暮らさない?」と声をかける。
やがて鎌倉に引っ越してきたすずとの共同生活が始まり、一年を通して4人が“新しい家族”を築き上げていくーー。