「太っちょエイミー」、緊張するとゲロを履く女…個性豊かなサブキャラがたまらない!
テンションが最後まで全然収まらない。女子たちが全国大会を目指し、衝突を幾度となく重ねながら、団結していく様子がかっこよすぎる。
アカペラはヒューマン・ビートボックスやボイス・パーカッションを使ってロックからR&B、ジャズやヒップホップまで幅広いジャンルの音楽をアレンジし、オリジナル曲とはまた違う魅力を引き出し表現していく。こう書くと一見地味に思えるが、絶対にそうはならないくらい女子メンバーが皆個性豊かで派手なのだ。
まず、誰もがレベル・ウィルソン演じる“太っちょ”エイミーが気になって仕方ないでしょう。「陰で“太っちょ”って言われたくないから、自分から名乗ってる」と自らデブを認め、その率直すぎる性格ゆえにコメントの一つ一つが笑いのツボを刺激する。
2012 UNIVERSAL STUDIOS All Rights Reserved.
また、大会の解説者二人の微妙にエロネタを仕込んでくるトークも見逃せない。生真面目で厳しいが、大事な時にゲロを吐いてしまうオーブリーなどのメインキャストのみならず、男子とロマンチックな雰囲気で「放火が趣味なの」となぜか告白するリリーなど、サブキャラがいちいち面白いのです。
ハッピーエンドの結末ってわかるけど、そんなことは関係ない!
この映画は結末に至るまでの過程が面白い!
「女の子たちが力を合わせて一つに」なんて映画は、今までに何本も作られてきていて。ただ、アカペラでまるでミュージカルのように歌声を重ねて、それぞれのキャラクターがユーモアたっぷりに物語を進めていく映画は珍しいのかもしれない。
2012 UNIVERSAL STUDIOS All Rights Reserved.
ベッカがジェシーと親交を深めていく過程で、映画が好きではないと告げる。理由は「結末が分かってしまうから」。
いわば本作なんてその典型的なもので、数多くあるサクセスストーリーの中の一作。なのに、それが全米でウケている。その理由はただ一つ、結末に至るまでのその過程がものすごく面白いから。