実家とはまた違う「新家族」が作れる

私はいわゆる毒親育ちで、小さい頃から現在に至るまで、実家では年がら年中、両親が喧嘩し、夫婦間も親子間も暴力は当たり前という環境で過ごしてきました。

結婚願望がなかった理由も、両親を見て「結婚は墓場なんだ。家族は苦しいことばかりなんだ」という刷り込みがあったから、というのがあります。

ここ数年も家業のことで揉めに揉め、さすがに我慢の限界を感じ、なんらかの方法で実家と距離を取れないか……と考えた結果、結婚して、苗字を変え、新たな家族を作ることが実家との決別につながっていくんじゃないかと考えるようになりました。

嫁に行ったからといって、親との血縁関係がなくなるわけではないですが、あくまで気持ちの上での決別ですね。物事の優先順位も「今の家族」が最優先になりますし。
会社の入社書類の緊急連絡先に夫の名前を書いたとき、「ああ、新しい家族ができてよかった……」と実感しました。

実際に結婚しても、墓場要素は一切ありませんでした。毒親育ちは「親とは同じ道を歩まない!」という気持ちで相手を選ぶので、負の連鎖になるどころかむしろ幸せになることが多いと聞きます。

親と子供の人生は違うのです。毒親育ちの方は参考にしていただければ幸いです。

以上が、私が「結婚、いいかもしれない!」と思った5つ要素になります。

それにしても結婚って2人だけのことのように見えて、第三者がいろんな形で関わってきますね。
ですが、結婚生活は第三者に何かを言われる時間よりも、夫婦2人で過ごす時間の方がよっぽど長いですし、「自分はどんな人生にしたいのか?」「自分に人生のパートナーは必要なのか?」という軸を基準に、結婚について考えていったらいいんじゃないかと思います。

Text/りのこ
初出:2019.08.08