欲情しなかったセックスほど虚しいものはない
ネットでたびたび議論になる“男の家やラブホテルに行ったのに、セックスを拒否した女性”。ここで言う男性とは、合コンやマッチングアプリで知り合った、まだ関係の浅い相手のこと。
TwitterなどSNSでは「何もする気がないなら、そんな場所行くなよ」といった女性を非難する意見も見受けられます。
しかし、基本的には密室に行ったからってセックスOKでは絶対にありません。
ただ、その中に、最初の内は「抱かれてもいいかな」ぐらいに思っていた女性が一部いるのではないでしょうか。
ではなぜ、その一度はOKだった女性が、男性の自宅やラブホテルにまで行ったあとに、セックスを拒否するのか。
いざ密室に入ったら、男性からモノを扱うような言動や触り方をされ、恐怖を感じたのではないか? もしくは明らかに自分の性癖とは合わない要素を目の当たりにしたのではないか?
そういった、相手と距離を詰めていく中で「自分と合わない」と感じた要素がじょじょに見えてしまったのではないかと思ったのでした。
私も、ホテルに入ってすぐに「もう帰りたい……」と思った経験が何度かあります。
たとえば、ホテルの部屋に入って早々玄関で壁ドンディープキスをされたとき、突然抱きつかれて耳がべとべとになるまで舐められたとき、盛り上げるための言葉責めがキモかったとき、部屋に入ってすぐ男が服を脱ぎ散らかし、パンツを放り投げてきたり……、などなど。
ただでさえ、女性はセックスで興奮するのに時間がかかるので、いきなり襲うようなプレイをされたり、奇妙な行動を起こされるとかなり困惑します。私は前戯の時点でサーッと頭が冷静になり、挿入もせず、むしろ服も脱がずに帰ったことがありました。
「ここまで来たなら、しょうがねえな、やるかぁ~」というテンションでワンナイトセックスをすると、私の場合は激しい後悔に襲われるので、やはり「自分が欲情していない時のセックスほど虚しいものはない」と感じています。
自分の気持ちに正直になって「今日は何もしません」と言えた女性は、それはそれで「勇気ある正しい行動」だと思うのです。
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