次はもっといい男を見つけてやる!は、「自分いじめ」に繋がるだけ

「悔しさをバネに頑張りました!」
アスリートの勝利インタビューなどでよく聞くセリフです。たしかに悔しさや苦い経験をバネにして頑張り、結果を出せたらそれは美談です。
でも世の中バネにしても結果が出ないこともよくあります。それだけならまだしも、反骨精神に頼りすぎた結果、燃え尽きて自分の人生にいい効果をもたらさないこともあるでしょう。

恋人を探す女性のイメージ画像

それは恋だって仕事だって起きることです。コンプレックスなどネガティブな気持ちを動機にするなとは言いませんが、一方でしすぎるのは問題です。

どうして問題なのか、あなたは分かりますか?

「自分いじめ」はほどほどにしないと…

かくいう私は、この仕事を始める時も、過去の恋愛でも、基本的に悔しさをバネに伸びようとするタイプでした。だからこそ最近強く思うのですが、「悔しさをバネに頑張る」という行為は、強い“自分いじめ”になっていることがあります。
人間適度なストレスはいい効果を生み出すと言われていますから、自分のお尻を適度に叩いて前に進むことは否定しません。しかし、自分いじめも度が過ぎ、それで上手くいかないと、ただの人生の悪循環になると思うのです。

たとえば、度が過ぎる自分いじめをして起きる問題に「燃え尽き症候群」があります。自分の尻をうち、人参をブラさげ、どこまでも走らせる。でも走らせても走らせても理想は手に入らない。気づいたら足は疲れて喉はカラカラ。もう一歩も前に足が出ない。
こうなると、頭の中には解消したいコンプレックスと、目標が叶わないもどかしさ。そして1ミリも頑張れない自分の3つがグチャグチャと混ざり合い、ひたすら落ち込んでいきます。

恋愛であれば、大きな失恋をした人が、それをバネに次はもっと良い恋愛をしてやる! あいつよりもっといい男と付き合ってやる! と思い、奮起したとします。それでスムーズに上手くいけばいいものの、「あいつよりいい男、あの時よりいい恋愛」という基準で幸せを探すのは、果たして正解なのでしょうか。

ネガティブな気持ちをバネにすると、目的達成にばかり目がいき、少しだけ頑張る場所にズレが生じることもあるのです。