「おごらない=恥ずかしい」と思って切り捨てないで

「奢られる=自分の価値」に転換する人は10代20代に多いのですが、また自立した女性ほど、今度は奢られなかったことで別のモヤモヤを抱き、「やっぱり無いなー」と結論づけます。
それは「お金」の扱い方に「信用」や「感謝」の扱い方を重ねてしまうからです。

デートが面白い時間であったら、そこに感謝やもっと相手と親密になりたいと思うのは普通のことです。そんなときワリカンをされると、「あんまり他人に感謝できない人なんだ」とか「そういう無礼なことができる人なんだ」と、お金を感謝や親密に転換し、「恥ずかしい」「ありえない」という結論を出してしまいがちです。

たしかに1円単位で金額を割る人とかは、細かすぎて恥ずかしさも感じるのですが、でもこれも冷静に捉え直すと、男性はただ自分の中の金銭感覚を行動にうつしているだけなんです。

マナー違反と怒りを抱く前に、自分と相手のお金の扱い方、はたまた感謝や信用の扱い方には違いがあるということを認識する。その上で、それでも変えさせたいと思うのか、それとも流せることなのか、もう少し落ち着いて判断すべきなのです。

お金は大切なものです。
大切だからこそ、その扱いにはいろんな意識や投影が入り、私たちに複雑な気持ちを抱かせます。
でもごちゃごちゃした気持ちをリセットできれば、お金はお金でしかないし、愛情や感謝とは全く別のものだとわかるはずです。

純粋な信頼や好意に目を向けるためにも、お金にまつわる完璧主義や期待から自由になれるよう、今日から意識していきましょう。

Text/おおしまりえ

初出:2018.07.25