まず、見捨てられ不安をなくすにはどうしたらいいか、についてですが、なぜ不安になるか考えたことはありますか？
それは、「彼しかいない」と思い込んでいるからです。

たしかに、恋人や配偶者はかけがえのない存在で、誰しもが失いたくないと思って、思いやりの心を持つこと、相手を慮ること、気を遣うことを心掛けるのでしょう。
だからといって、何をするにしても主語を「彼がこう言ってるから」「彼はこうしたいらしいから」にしてしまったり、自分の行動の理由を全て「彼に嫌われないために」「彼はこういう女性が好きなはずだから」と彼ありきにしたりしては、それこそあなたがなりたくないはずの“重たい女”になってしまいます。

恋愛は相手ありきのものですから、いくら自分ひとりだけが努力したところでどうにもならないことがあります。
ですが、自分に自信を持っていれば、「こんなに魅力的で楽しい人間であるわたしと別れたいだなんて思わないはず！」と思えるようになりますし、たとえ縁がなくて上手くいかなかったとしても「わたしには他に助けてくれる人や、夢中になれるものがある」と前向きな気持ちになれます。
「見捨てられたらどうしよう」「嫌われたらどうしよう」と常に不安を感じていると相手にも伝わってしまうものですし、場合によっては「そんなに俺のことを信用できないの？」と思われかねません。

次に、いい子になりすぎて飽きられてしまうのを改善したい、という部分について。
そういう言葉が出てくるということは、過去に「いい子すぎてつまらない」「つまらない人間だから付き合っているのに飽きた」などと言われた経験があるのでしょうか？
そんな思いやりのない言葉をどストレートに伝えてくるなんて、まあずいぶんとひどい言い草だなぁ……もっと他に言い方があったんじゃないの……？　とは思います。
しかし、厳しいことを言うようですが、誰だっておもしろくない人と付き合いたくないですよね。

おもしろい人っていうのは、テレビで芸人さんが披露しているようなネタだったり、トーク術が優れていて話に毎回オチがあったり、というのではありませんよ。
わたしがここで言うおもしろい人とは、外に向けて発信するものがあり、自分の意志をきちんと持っていて、そのために能動的に動ける人のことです。

逆の立場になって考えたとき、常に受動的で自ら発信するものがなにもない人と一緒にいても、刺激がなくてつまらないと感じるでしょうし、これからどういう関係になっていきたいかと考える思考も働かなくなるのではないでしょうか。
さらには、自分の言うことに文句をひとつも言わずに聞いてくれて、自分から「会いたい」と一切言ってくれない彼女に対して、「ほんとうに俺のことが好きなの？」「嫌々付き合っているんじゃないの？」と、逆に疑念を抱かれてしまいかねません。

先にもお話ししましたが、自分に自信を持てたら、好きなものの話を彼にすることで共有できることは増えていきますし、一緒に過ごす中で「これをやってみよう」「こういうのを試してみるのはどうかな」などと、前向きな気持ちで今後の付き合い方についても話せるようになっていくのではないでしょうか。

恋人とできるだけ長く楽しい時間を過ごすためには自分に自信を持つこと。
そして、自分に自信を持つために、勝手に膨れ上がった“いい子”のイメージなんて手放してしまいましょう。

相談文を読む限り、あなたは相手の意図や気持ちを汲み取るのが上手なんだと感じました。
しかし、人間関係を今の場所からもう一段階掘り下げるには、あえて空気を読まずにぶつかっていくことも必要です。
“いい子”でいようとし過ぎて、本心ではよしとしないことを受容したり、自分の意見を言わずに溜め込んでいたりすると、相手がほんとうはなにを求めているか、どういった価値観や物事に対してどういうラインを持っているのかがずっとわからないままです。 そんな状態では、今後いい関係は築いていくのは難しいのではないでしょうか。

いい関係は、自分の内面を見せて、ときには踏み込んで、いろんな失敗を繰り返して、反省と試行錯誤を何度も重ねて、徐々に築かれていくものですよ。

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この連載では引き続き読者の皆さまからの恋愛相談を募集します。
最後の一歩が踏み出せない方の背中をドーン！と押すため、今にも崖から落ちそうになっている人を腕一本で引き上げるため、誰かに厳しく叱られたい方の左頬をフルスイングで打つため、わたくしポジティブゴリラは日々ゴリラらしく腕力を鍛えてお待ちしております。

Text／ものすごい愛
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