あなたの負の感情に寄り添ってくれる人を傍に

結婚って、お互いの親、兄弟、親族、友人、仕事の関係者など、“多くの人たちから祝福されてするもの”というイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。
周囲の反対を押し切って強引に結婚するよりは、めいっぱい祝福されて結婚した方が幸せだと感じるかもしれませんし、わたしもできることならその方がいいとは思います。
なぜなら、親や兄弟、友人という身近な存在は、自分たち夫婦が困ったときに手を差し伸べてくれる可能性があるからです。
結婚生活で悩みが生じたときに客観的な意見をもらうことができたり、金銭的・身体的・精神的な部分で苦しくなったときにサポートしてくれる存在になり得ます。
しかし、そうではない、自分たちの幸せを脅かすような存在なのであれば、どんなに付き合いが長くて気心の知れた友人だろうが、血縁者だろうが、無理に縁を繋げる必要はない、むしろ繋げない方がいいと思います。

今のあなたは、彼と結婚したい、でも彼の両親に理解されず反対されるのが怖い、もう全てを捨てて逃げてしまいたいと、様々な感情、それも相反するものが共存してしまっているように感じます。
きっと頭も心もぐちゃぐちゃで、どうしたらいいのかわからなくなっているのではないでしょうか。
彼のご両親に自分の生い立ちを話すかどうかは、結婚を考えている2人が話し合って決めることです。そして、その中でもあなたの意見がもっとも尊重されるべきです。
だから、今後どういう縁のつなぎ方をしたらいいか、順を追って整理していきましょう。

彼のご両親って、あなたから見てどんな人でしょうか?
彼の話を聞く限りではとてもいい人たちなのかもしれませんが、それはあくまでも彼目線の話。

あなたが実際に彼のご両親と会って、会話して、どのように感じましたか?
あなたたちが新しい家庭を築くこと、あなたと彼の2人で力を合わせて生活していくということに、いち大人として理解があって、深く介入せず、困ったときにはサポートをしてくれるような人たちだと感じましたか?
それとも、親子なんだからどんなに仲が悪くてもきちんとわかり合えるはず、とあなたの気持ちを無視して自分の価値観を押し付けるような人たちでしょうか?
そしてあなたのご両親は、あなたが家庭を築くにあたって、なにかひどいことをする可能性はありますか?
それはあなただけではなく、彼や彼のご両親にまで及ぶ恐れはありますか?

もしもわたしがあなたの立場だったら、のお話をさせていただきますね。
(よくわかりもしないくせに自分に置き換えて言うな! と思ってしまったのなら、ごめんなさい。)

もしわたしだったら、彼のご両親と会って、わたしの話にきちんと耳を傾けてくれ、自分の正義を押し付けず、違う環境で育った自分を受け入れようとしてくれる人たちだと判断ができたなら、全てを包み隠さず話します。
わたしはこういう家庭で育ちました、わたしの両親はこういう人です、彼のことが大好きで家族になりたいと思うので認めてほしいです、でもわたしは正しい家庭の築き方を知らないかもしれないから教えてほしいです、と。
自分の気持ち、自分ができないこと、わからないこと、自分がどうしたいか、どうしてほしいか、全部です。
そのうえで、自分ひとりでは縮こまってしまうかもしれないであろう両親と、彼と彼のご両親に助けてもらいながら、少しずつ自分が望む幸せな家庭をつくる努力をしていくと思います。

一般的に、自分の受け入れがたい過去を告白することというのは心臓がギュッとなってしまいます。
あなたの場合、なんら非がない状態で被害を受けていたのですから、今もなお傷つき続けていることや怯え続けていることを、これから縁を繋いでいきたいと思っている相手に話すことは、それ以上にとても苦しくて、恐怖も伴って、勇気がいることですよね。

もしもあなたの立場だったら……という仮定の話に、「そんな簡単に言わないでよ」と思うかもしれません。ただわたしが伝えたいことは、彼のご両親にどうしても自分の生い立ちを話したくないと思ったのなら、もしくは、あなたが彼のご両親と会って「話すべき相手ではない」という判断をしたのなら、自分の感情を無視してまで話す必要はないと思います。 そして、もしそういった決断をしたのであれば、今後あなたが両親のことで悩んだり、両親がまたあなたを傷つけようとしたり、彼のご両親があなたの気持ちを無視してなんらかの縁を繋げようとしたときに、彼が盾なり、シェルターなりになってくれる人なのか、それだけはちゃんと見定めておきましょう。

1番に優先すべきは、あなたが長きに渡って心穏やに過ごせること。
どちらを選択するにせよ、孤軍奮闘とならないように、自分の負の感情を見せられる人は近くに置いて過ごしてほしいと思います。

前後の連載記事